
AliExpress 標準配送で発送されて、Eから始まる追跡番号だった場合、その大半がエスポ便という配送方法です。このエスポ便は高確率で関西国際空港に到着し、そこから日本各地のアリエクユーザーの元へ荷物が届けられます。
ここまでは多くのユーザーが知っている部分なのですが、関空へ荷物が届く前の話はあまり知られていません。
前回、AliExpressには7つの巨大な倉庫が存在するとお伝えしましたが(【保存版】AliExpress倉庫完全マップ──中国7地域の産地倉とハブ倉庫の正体)、特にChoice商品に関しては、この巨大倉庫から日本国内へ発送されます。
ですので、関空に届く以前の荷物は、AliExpressが運営する倉庫から発送されているのです。と、こんなことは誰にでも分かる話ですが、この部分を深掘りしていくと、いろいろな謎が解けていくのです。

アリエクユーザーならば、荷物が発送されてから、アプリで追跡情報を日々確認すると思いますが、『フライト待ち』というステータスが全然動かないと感じたことはありませんか?
このフライト待ちは、文字通りに日本行の航空便が離陸しない、あるいは輸出通関手続きの遅延や航空貨物スペースのひっ迫から、フライト待ちになっていることがあります。ところが、このフライト待ちにはもう一つ意味がありまして、本当は中国を出発しているのに、追跡ステータスのみが「フライト待ち」のままで、動いていないことがあるのです。
実は、中国から日本へ届くAliExpress 標準配送には、直行貨物便輸送の他に、「海空联运(※海空複合輸送)」という全く異なるルートが存在しているのです。

前回記事で、威海(ウェイハイ)の倉庫は韓国に近い場所にあって、特に韓国向け配送に強みがある一方、日本向けの物流にもかなり重要な拠点だと書きました。この威海から発送される日本向けの荷物は、海上輸送が用いられることがあるのです。
海上輸送=船便ということですから、日本へ届いた際にはどこかの港に到着するはずです。
しかし、日本の関西国際空港に荷物は届きます。それは一体どういうことなのか? その答えが、先程の「海空联运(※海空複合輸送)」なのです。

威海(ウェイハイ)から日本向けに発送される荷物は、以下のようなルートで運搬される配送方法があるのです。
①船便で中国・威海港から韓国・仁川港に輸送される。
②仁川港で荷物が下ろされ、今度は陸送で仁川空港に運ばれて、航空便に振り替えられる。
③仁川空港から関西国際空港へ輸送される。
表にまとめるとこんな感じです。
| 区間 | 輸送手段 | 内容 | 目安時間 |
|---|---|---|---|
| 中国・威海港 → 韓国・仁川港 | 海運 | 威海-仁川間には週数便の定期運航があり、夜に出港して翌日に到着する形が中心です。 | 約12〜18時間 |
| 韓国・仁川港 → 仁川空港 | 陸送 | 仁川港は仁川国際空港に近く、到着した貨物はトラックで空港の貨物ターミナルへ搬送されます。 | 即日〜1日程度 |
| 韓国・仁川空港 → 日本・関西国際空港 | 空輸 | アシアナ航空や大韓航空などの旅客便の貨物スペースを活用するケースが多いです。 | 約1時間50分 |
この輸送方法では、通関手続きも含めて全体でおおむね3〜5日程度かかります。ただし、時期や貨物量によっては、もう少し日数を要することもあります。

そして、冒頭で『フライト待ち』がなかなか動かないと話していたことを思い出してください。
このフライト待ちのステータスが動いていない時、実は、中国から韓国を経由した船便と航空便のハイブリッド輸送が行われていることがあるのです。
この輸送方法の場合、フェリーは極めて安価に輸送ができますし、仁川→関空は便数が格段に多いため、荷室のスペースを確保しやすいメリットがあります。そして、仁川から航空便が飛び立つとき、「フライト待ち」から「発送国/地域を出国しました。」へ追跡情報が更新されるのです。

アリエクアプリの追跡情報に表示される『フライト待ち』の全てがこのルートではなく、中国各地の倉庫から直行便でやってくる荷物も大量にあります。
ただ、個人的な推測ではありますが、中国から日本への直行便が減便されたままの現在、この輸送方法は意外と多いのではと考えます。
AliExpressは安くて送料無料が売りのECサイトですが、その送料無料を実現するために、海運と空運を利用した配送方法が存在しております。それが原因で、フライト待ちの追跡ステータスがいつまで経っても動かないことがあるのです。
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