【保存版】AliExpress倉庫完全マップ──中国7地域の産地倉とハブ倉庫の正体

前回、AliExpressのおまとめ配送はどのように行われるのか(AliExpressの「まとめて配送」はこうして作られる──Cainiao集運システムの全容とChoiceを支える巨大物流の正体)をお伝えしました。その作業が行われているのがAliExpressが運営する超巨大倉庫なのですが、どこに存在しているのかはあまり知られてはおりません。

そもそも、私たちアリエクユーザーが購入した商品はどこの地域から発送されるのか?今回はAliExpressの最重要拠点である巨大倉庫を深掘りします。

まず、AliExpressの物流を支える倉庫は、大きく分けて2つの存在があります。

倉庫の種類 役割 所在地の特徴
① 産地倉(优选仓) 工場の近くで検品・一次梱包・事前保管 各商品の主要生産地に立地
② ハブ倉庫(集运仓) 各国向けに合包・国際発送 国際空港や港湾に近い物流拠点

日本人ユーザーがアリエクで買い物をすると、①の産地倉(优选仓、ヨウシュエンツァン)で検品・保管された商品を、 ②のハブ倉庫(集运仓、ジーユンツァン)にて、1つにまとめられ、日本へ向けて発送されます。

この①の産地倉は中国国内(香港を含む)に7か所存在し、AliExpressの物流の屋台骨となっています。この倉庫は、それぞれの地域の周辺産業の特色がかなり強く、保管する商品カテゴリーが大きく異なるのです。

東莞(広東省)――電子機器・華南製造業

東莞(とうかん)は広東省の南部にある工業都市で、深圳と広州のあいだに位置する製造業の中核です。

深センと並んで、電子機器、スマホ周辺機器、ガジェット類の生産が非常に盛んです。スマホケース、充電器、ケーブル、小型家電、PC周辺機器、電子アクセサリーといった商品は、このあたりの産地倉から出てくることが多いです。

杭州(浙江省)――運営中枢

杭州(こうしゅう)は浙江省の省都で、中国東部、上海の南西側に位置します。

杭州は、Cainiaoとアリババの本拠地に近く、商品の産地というより、物流ネットワーク全体の司令塔に近い役割を担っています。

日用品、アパレル、標準的な雑貨など、幅広い総合商材が扱われ、この地域のハブ倉庫として、上海圏とも近く、日本向け航空便との接続を考えるうえでも重要な拠点です。

義烏(浙江省)――雑貨・小物の巨大集積地

義烏(イーウー)は浙江省中部の商業都市で、杭州より南の内陸側にあります。

義烏は「世界最大級の小商品市場」として知られ、文房具、アクセサリー、キッチン雑貨、パーティー用品、おもちゃ、装飾品といった生活小物は、この倉庫から発送される割合が多くなっています。

低単価・多品種の商品と相性がよく、特に安価なChoice商品がよく発送される倉庫です。

許昌(河南省)――ウィッグ・ヘア製品の特化産地

許昌(シュイチャン)は河南省中部にある都市で、鄭州の南に位置します。

許昌は、ウィッグ、エクステ、ヘアピースの特化産地で、世界有数の発制品産地として知られ、関連報道では世界市場の6割超を占めるとも紹介されています。

この倉庫の商品カテゴリはかなり明確で、特定の産業に特化した色合いが強くなっています。

威海(山東省)――北方越境ハブ

威海(ウェイハイ)は山東省の東端にある港湾都市で、山東半島の先端近くで、韓国にかなり近い場所にあります。

威海は、北方の越境ハブとして機能していて、特に韓国向け配送に強みがある一方で、日本向けの物流にもかなり重要な拠点です。

この倉庫は日本や韓国向け配送、一部の大型・特殊サイズの商品を主に扱っています。

香港――国際航空ハブ

香港(ほんこん)は中国南部の沿岸部にある国際都市で、深センに隣接しています。

香港は、国際航空・高付加価値物流のハブとして役割が強く、中国本土の倉庫とは少し性格が異なります。香港空港近くに存在し、よりグローバルな中継拠点としての役割が強く、高単価商品や、スピード重視の案件に向いています。

深圳(保税倉)――関税優遇と高額品を扱う「境内関外」の倉庫

深圳(シンセン)は広東省南部にある大都市で、香港の北に位置します。

東莞や義烏などの産地倉とは別に、深圳には保税倉(保税倉庫)と呼ばれる特殊な倉庫が存在します。保税倉とは、関税を支払っていない状態で時的に保管できる倉庫のことです。

このような7つの巨大倉庫がAliExpressの物流を支えていて、各地域の特色にあった商品をそれぞれの地域で保管し、注文が入り次第、発送されるのです。

例えば、日本人ユーザーがガジェット(深セン・東莞圏)とウィッグ(許昌)を同時に買った場合、深セン・東莞圏の荷物は華南のハブに集められ、一方の許昌の荷物はまず威海へ輸送されることがあります。この2つの荷物が最終的に威海のハブ倉庫で合流してひとまとめになり、1つの荷物となって日本へ向かうのです。

この図式は、発送される商品の地域が異なると、荷物が合流するまでに時間がかかる、ということになり、例えば、すべてガジェット類だけならば、東莞の倉庫でひとまとめになるということです。

つまり、近くのハブ倉庫からすぐに発送されるので、結果的に日本へ早く到着する可能性があるのです。

AliExpressでのお買い物は時間がかかると、多くのユーザーは認識しています。

ところが、商品を購入する際の取り合わせによっては、配送日数を短縮できる可能性があることは、あまり知られておりません。

ただし、ガジェットが東莞だけで扱っているものでもなく、雑貨は義烏だけで扱っているものでもありません。ですので、あくまでも一つの手法としてなのですが、まとめ買いで少しでも早く日本へ届いて欲しいのならば、同じ商品カテゴリーだけで購入すると、うまくいくかもしれません。

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