
アリエクスプレスでは偽物を販売することは絶対に許されない、とのルールがありまして、これに違反すると、お店のお取り潰しだけでなく、最近では巨額な損害賠償を請求される可能性があると言います。
しかし、このルールは建前上のものであり、本音としては、色々な偽物がごくごく普通に売られている構図がございます。

ただし、以前と比べると偽物商品の販売はカテゴリーによっては少なくなっている印象でして、特にスニーカーの偽物販売はかなり少なくなっているような気がします。
誰でもお分かりでしょうが、偽物のスニーカーというのは、有名スポーツメーカー製のスニーカーの複製品であり、お値段は正規品の20%くらいで購入できるものの、フィードバックには『すぐに壊れた』『質が悪い』『安っぽい』などのコメントがすぐに並び、それから10日もするとお店自体が消滅してしまいます。

10年位前のアリエクスプレスでも偽物スニーカーの取り締まりはちゃんと行われてましたが、この時は販売されている時間が中国が真夜中に当たる時間のみに限られており、正に密売という言葉がぴったりの商品でもありました。
なぜ、真夜中だけ販売するのかといえば、取り締まりが人間の力で行われていたからだと思われ、それがAIでの取り締まりになると、真夜中の販売ではなく、本物であると商品ページに記載して堂々と販売するようになりましたが、これも塞がれているようで、現在では偽物スニーカー販売自体を見掛けることがあまりなくなっておりました。
しかし、つい先日、かなり久しぶりに偽物スニーカーの販売を目撃し、現在の販売手口は、商品画像を挿絵にすることで取り締まりから逃れるという、むしろ古典的なものになっておりました。

商品ページにスニーカーの画像は一切掲載せず、お店のSNSへ誘導して、ユーザーにはそこで商品を選んでもらい、再び商品ページにて購入してもらうという、パチンコ屋さんの換金方法である3点方式のようなシステムでの販売になっておりました。
ここまでして偽物を売ろうとする商魂はなかなかのたくましさですが、今のアリエクスプレスの返品システムだと売りっぱなしにすることができず、偽物を販売するお店がどうなろうと知ったことではないものの、売れば売るほど赤字になってしまうような気がしてしまいます。
それと、もしもアリエクスプレスの偽物スニーカーに興味を持った日本人ユーザーがいたとすると、最大のリスクは品質ではなく、関税でして、靴関係をアリエクスプレスで買うとびっくりする関税が課せられることがありますので、どうかご注意を。