アリエクの安物USBハブはなぜ使えるのに不安定なのか?──内部構造の簡略化と見えないデータ破壊のリスク

ノートPCのポート不足を補うため、私はアリエクで300円程度のUSBハブを何個も買いましたが、意外にも、どれも調子が良いのです。USBメモリもちゃんと認識しますし、マウスも繋がりますから、これで十分だと思っていました。

ただし、使い続けるうちに、たまに認識しなかったり、本体がじんわりと熱くなったり、マウスポインターがカクカクしたりといった、細かな不具合が出てくるものがあるのです。

全ての安物USBハブがこの症状になるわけではないのですが、発生率は割と多い気がします。この一応使える。でも、不調は大抵同じというこの症状はなんなのでしょうか?

USB規格はオープン規格であり、汎用的なコントローラーチップを使えば、比較的簡単にハブを製造できます。そして、アリエクの安物ハブも、基本的なデータ転送や給電の機能は満たしているケースが多いと感じます。

全くダメなことは稀であり、むしろ普通に使えるのですが、少なからず隠された秘密があるからこそ、違和感が出てくるのです。

その隠されている部分として真っ先に思い浮かぶのは、定格電流の過大表記と内部設計の簡略化です。商品ページに「5V/3A給電対応」などと書かれていても、内部の配線や電源設計が簡略化されていることがあります。仮にその数値ならば、複数のポート(HDD、マウス、スマホ充電など)を同時に使っても問題がないはずなのに、やたらと電圧降下が起きやすくなる印象があるのです。

USBメモリやマウスは電圧が多少下がっても耐えられますが、バスパワー(USBからの給電のみ)で動く外付けHDDやSSDは電圧に敏感です。

給電不足が続くと、デバイスの認識が外れ、書き込みエラーが起き、データ破損などの不具合が生じます。USBの中が青色だから大丈夫と思いきや、ただ青色のパーツが使われ、給電能力は劣ったまま、なんてことは割とよくあります。

給電がダメなのなら、通信速度も当然ダメであり、USB 3.0と表記されて青色のコネクターであっても、USB2.0程度の速度しか出ないものはアリエクではよく売られています。

そういった安価な製品は、内部の金属シールドが省略されていたり、接地(アース)設計が不十分な場合があります。

その結果、ハブ自体がノイズ発生源になり、2.4GHz帯を使うWi-Fi、Bluetooth、ワイヤレスマウスの通信が不安定になったり、マウスポインタが飛んだりする原因になることもあります。

給電も通信速度がまともなものもちゃんと売られていますが、意外と多いのがUSB端子をPCなどに差し込むと接続が甘くて、認識しづらかったり、途切れたりするものも結構あります。この手は熱を持ちやすく、熱が原因で途切れやすくもなったりもします。

アリエクで販売されているUSBハブの全ての話ではないのですが、日本国内よりも安価に購入することができて、使えるかと言えば一応使えます。デザインが良さそうに見えるものをたくさんありますし。

でも、肝心の中身に問題を抱えるものは安価になればなるほど、増える印象があります。給電不足による接続機器への負担、通信の不安定さ、相性問題、そして作りの雑さを考えると、メインで使用するPCや重要なデータが入ったストレージを接続するのは避けた方が無難です。

特に、外部電源アダプターが付属しているタイプをアリエクで購入する際は、PC側に電圧が逆流する危険性についても頭の片隅に置いておいた方良いと思います。

アリエクの安物USBハブでも、マウスやキーボードを接続するためならば、大きなリスクはないのでちゃんと使えると思います。でも、記憶媒体の接続に関してはあまり信用しないほうが良いと思います。私自身も何回か、USBハブに差し込んだ直後に中のデータが全て壊れて、修復不可になったことがありますし。

アリエクでまともなUSBハブを買うのなら、最低でも4桁は必要です。しかし、その4桁でも有名メーカーの偽物が混じっていることもあるので、失敗したくないのならアリエクではなく、日本国内で買う方がUSBハブに関しては無難なのです。

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Q

Q. AliExpressの安物USBハブは使えますか?

A. 一応使えるものは多いです。USBメモリの認識やマウス、キーボードの接続程度であれば普通に動く個体も珍しくありません。ただし、使えることと安心して使い続けられることは別です。

Q

Q. AliExpressのUSBハブが認識しない、熱い、マウスがカクカクする原因は何ですか?

A. 安価なUSBハブでは、給電設計、接点精度、内部配線、ノイズ対策などの余裕が乏しい個体があります。そのため、認識不良、本体の発熱、マウスポインターのカクつき、接続の途切れといった不具合が起きやすくなります。

Q

Q. USB 3.0表記で青い端子なら高速通信できますか?

A. そうとは限りません。USB 3.0と表記されていて端子内部が青色でも、実際にはUSB 2.0相当の速度しか出ないものがあります。見た目だけでは、給電能力や通信品質まで保証されません。

Q

Q. AliExpressの安物USBハブに外付けHDDやSSDをつないでも大丈夫ですか?

A. あまりおすすめできません。外付けHDDやSSDのような記憶媒体は給電不足や接続不安定の影響を受けやすく、認識切れ、書き込みエラー、データ破損につながることがあります。重要なデータが入ったストレージをつなぐ用途には不向きです。

Q

Q. AliExpressでUSBハブを買うより日本国内で買う方が良いですか?

A. 失敗したくないなら日本国内で買う方が無難です。AliExpressのUSBハブは安くて一応使えるものもありますが、価格が下がるほど中身の品質差が大きくなりやすいです。さらに、4桁価格帯でも有名メーカーの偽物が混じることがあるため、重要用途なら国内製品の方が安心です。