度々お伝えしておりますが、アリエクスプレスで返品無料のルールが改正され、『90日以内返品無料』と表示された商品での無料返品、あるいは返金の回数が4回に制限されるようになりました。
このルールは、不良品だろうと、購入したユーザーが気に食わないなどの個人的な理由であろうと、概ね月に4回までは返品や返金を全て受け入れてくれるものの、5回目以降は、お店側の過失しかない取引だったとしても、届いた商品を中国までユーザーが送料を負担して返送することが条件で返金が行われるというものです。
例えば、月に4回、届いた商品が気に食わないので返金を受けたユーザーが、今度は明らかに踏みつけられた跡があって破損した商品が届いたので返金を求めたとしても、その破損品を中国までユーザー自身が運賃を支払って、なおかつ、中国のお店へ届いた時点にならないと返金が全額受けられません。
このルール改正で最も不利な状況になりやすいのは、アリエクスプレスで買い物の回数が多く、購入点数が多いユーザーであるとお伝えしておりましたが、最近、ありえない商品価格で販売するお店がかなり増えている状況を考えた時にふと思えたことがあったのが今回のお話です。
現在のアリエクスプレスでは、上の画像のように、本来ならば5万から10万円くらいするであろう商品が2千円くらいで、しかも送料無料で販売されている事例が沢山あって、そのどれもが数百件から数千件の注文が入っている痕跡が見られます。
この商品を購入したユーザーは、おそらくこのお値段でまともなものが届くとは思っていないものの、もしかしたら届くのかも、といった軽い気持ちで購入している方々がほとんどだと思うのですが、こういった遊びのような注文をユーザーに入れさせるのがお店側の大きな狙いだったりします。
本来は10万円くらいする簡易型倉庫が送料無料2千円で届くことは絶対にないのですが、お店の狙いは注文を入れてもらうことであり、受注後に発送する商品はゴミでもなんでもかまわず、とにかくユーザーが2千円を支払ってアリエクスプレスに購入代金が預けられる状態にすることにあります。
そして、ゴミのような商品をユーザー宅へ送り付けると、ユーザーは騙されたことに気付いて当然返金や無料返品をアリエクスプレスに申請しますが、ここで立ち塞がるのが冒頭のルール改正です。
ユーザーが仮に月4回以上の返金を求めていた場合、5回目からの全額返金は問答無用で中国までの返送を実費で行わなければなりません。
2千円の返金を受けるために、おそらくそれと同等の運賃をユーザー自身が支払わなければならないとなった際、どれだけのユーザーが中国まで返送を行うでしょうか?おそらく、ほぼ全員が2千円を諦めると思われます。
お店は狙いは正にここでして、2千円をせしめるために返金が5回目になるユーザーを誘い込むべく、手を変え品を変えて、驚きの価格の商品を大量に出品して、注文をなんとか入れさせようとしていると考えられます。
だからこそ、アリエクスプレスにおいて、破格に安い商品は手を出さない方が良く、絶対になんらかの罠が潜んでいるため、遊び半分での購入はリスクにしかならないので要注意、というお話でした。