「なんで発送されないんだ!」──買い手のイライラの裏側で、AliExpressセラーも怒りながら罰金に怯えている

最近のAliExpressは注文から1週間で届いてしまうことが多いのに、3日も経ったのに商品が発送されないことがあります。下手をすると1週間以上何の音沙汰もなく、スマホを片手に「なんで発送されないんだ!」と、イライラしたのは誰でも一度や二度はあるはずです。

ところが、このイライラはユーザーだけのものではなく、実はセラーも同様にイライラしている構図があるのです。そこには複雑に絡み合う商品発送の裏側が大いに関係しているのです。

現在、AliExpressにはChoiceと表記された商品がメインとなっていますが、このChoice商品は、基本的にAliExpressの倉庫へ商品在庫を予め搬入しておくのです。

だからこそ、注文が入ったらすぐに発送できる体制になっているのですが、予想以上に売れて在庫切れを起こすことがあります。その時はセラーが倉庫へ追加納入するのですが、その納入が遅れる時、冒頭の3日経っても発送されない事案が発生します。

AliExpressのセラーにとって売れすぎるのは嬉しい悲鳴ですが、倉庫内の在庫が空になると、文字通りの悲鳴となってしまうのです。

なぜなら、Choiceの販売ルールは注文が入ってから3日から最長でも10日以内に発送を終了させなければいけない義務があり、その約束が守れないと罰金が待っているのです。

先日、お話した1688.com(AliExpressの仕入れ値を知る!1688.comを使ったリサーチ術)での仕入れではその期日に間に合わないとなると、セラーは血眼になって商品在庫をなんとかかき集めようとします。

しかし、それでもダメな時は購入したユーザーへ注文をキャンセルしてくれと頼んでみたり、代替品でどうにかしようとしたりするのです。そんなことも空しく、もし納品期限に1日でも遅れれば、 即座に罰金が口座から引き落とされるので、セラーも必死なのです。

Choice商品は素早く発送されるとユーザーは認識しておりますが、その速さの秘密は、罰金のリスクに怯えるセラーが必死に回しているのです。

中国語圏のSNSにはChoice商品の悲痛な叫びが垣間見えます。

「发货时效要求太严了,超时直接扣款罚款。库存压力全在卖家身上,每天睁眼就是怕超时。」
発送時間の要求が厳しすぎる。時間超過は直接口座から罰金が引かれる。在庫のプレッシャーはすべてセラーにのしかかり、毎日目を開ければ「時間超過しないか」と恐れている。
出典:知乎(Zhihu)「速卖通卖家」スレッド

だからといって、在庫を大量に置いておけば良いものではなく、倉庫で滞留する商品は運営元から返品され、その送料はセラーが自腹で負担する仕組みとなっています。しかもその返送する際の送料負担がかなり高額だと中国語圏のSNSにも書かれていました。

「JIT仓库存货卖不掉,退回来的运费比货值还高。平台把库存风险全转嫁给了卖家。」
JIT(※ジャストインタイム・必要なものを、必要な時に、必要なだけの意味)倉庫の在庫が売れず、返品されてくる送料は商品の価値より高い。プラットフォームは在庫リスクをすべてセラーに転嫁している。
出典:雨果跨境(Hugo CrossBorder)セラーインタビュー

在庫を切らすと罰金、在庫が膨らむと高額な送料負担を強いられるアリエクセラーたち。

AliExpressの発送までの速さの秘密は、セラーの綱渡りの在庫管理から成り立っているようです。そして、ユーザーがなんで発送されないんだとイライラしている時、セラーもまた、罰金に怯えながらイライラと商品をかき集めているのです。

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