
AliExpressセラーの多くは、1688.comという卸売サイトで商品を仕入れているとお伝えしましたが(※AliExpressの仕入れ値を知る!1688.comを使ったリサーチ術)、自らの足で売れそうな商品を熱心に探すセラーが当然おります。
そして、AliExpressで商売を始めたばかりの零細セラーたちも、初めは目利きを覚えつつ、仕入れに赴くことが多いと言います。そんな彼らは、どこでどんな仕入れをしているのかを探ってみようと思います。

アリエクといえばガジェット類ですが、これは世界最大級の電子機器市場といわれる、深センの華強北(ファーチャンペイ)での仕入れることが多いようです。
ビル1階から5階まで、天井まで積み上げられたスマホ部品、ドローン、スマートウォッチの山が広がり、無数の品が所狭しと並んでいます。現在ではAI翻訳イヤホンやAIスマートグラスといった最新ガジェットが店頭に並び、常にトレンドの最先端がこの市場で販売されると言います。
資金力が豊富なセラーたちは、この雑居ビルを徘徊しながら、日々、新発売される製品を資金力に物言わせて仕入れます。ところが、資金力に乏しい零細セラーたちは、中堅セラーのように新製品を大量に仕入れることはできません。
彼らが華強北で狙うのは、投げ売りジャンクやB級品。安価に投げ売りされているガジェットを積極的に求めるのですが、こういった安易な仕入れが、安いものには訳があると言われる所以かもしれません。

雑貨もアリエクでのメイン商材ですが、その仕入れで有名なのは、浙江省にある義烏国際商貿城、通称・義烏(イーウー)市場です。世界最大の小商品市場と呼ばれているこの市場には、約7万5000の店舗が入居し、取り扱う商品は210万種類以上。1日平均来場者数は22万4300人という巨大市場です。
TikTokやInstagramで時折バズる、謎のキッチンガジェットや可愛い文具は、この義烏市場が出所になることが多く、実際にバズる半年くらい前からセラーたちがあの手この手で仕込んでいるとも言われています。ただし、こういった念入りな仕込みができるのは資金力が豊富なセラーに限られます。

零細セラーにとって、義烏市場はトレンドの宝庫であると同時に、在庫リスクの墓場にもなります。 流行りを追いかけすぎると、その商品が突如値崩れを起こし、在庫を抱えて身動きが取れなくなるケースが多発すると言います。
だからこそ、無難な商品のみを扱ったり、ドロップシッピングを併用したりして、綱渡りの商売をしているようです。

それともう一つ、ガジェットにしても雑貨にしても、資金の乏しい零細セラーは手早く資金を回収するために、グレーゾーンに手を出しがちだとも。低コストで利益率が高く、リスクも大きい商品を選択せざるを得ない側面があるようです。模倣品やパチモノの存在は、こういった零細セラーの存在が大いに関係しているのかもしれません。
中国語圏のSNSに書き込まれた零細セラーの声を見ていると、彼らの仕入れは、巨大市場の隙間や闇を縫うようにして成立しているような気がします。
ただし、粗悪品やドロップシッピング、それにパチモノを売りさばき、そこから大手セラーへのし上がっていた成功例は、なぜか不思議と一切書かれていませんでした。
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📝 注記
本記事の内容は、中国語圏のSNS、掲示板、匿名投稿などで語られる噂話や一般論、産業構造に関する見方をもとに構成したものです。個別の実在や事実関係を断定するものではなく、中国語圏で語られる産業の裏側の一端を読み物としてご紹介しました。
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