【アリエク】税関の差止急増|なぜ「ホットアイマスク」と「ボンボンドロップシール」が大量没収?

毎年3月と9月に、全国の税関は輸入を差し止めた知的財産侵害物品の件数を公表しています。2026年上半期は、138万6,640点もの輸入差し止めがあったそうで、これは上半期として過去最高を記録したとのこと。

差し止めなんて言葉を聞くと、偽高級ブランドのバッグや衣類がそんなに没収されたのかとアリエクユーザーなら思いがちです。ところか、差し止め点数138万点の内の約84%が、たった2種類の差し止商品で占めていたのです。

そのたった2種類の商品は、シール類とホットアイマスクでして、この2品目だけで、差止点数全体の約84%を占めるのです。

品目 差止点数 特徴
シール・ステッカー類 655,436点 全体の47.3%を占める。前年同期比461.0%増
ホットアイマスク 507,168点 全体の36.6%を占める。前年同期は差止実績なし

なぜ、今になって「シール」と「ホットアイマスク」が日本の税関で大量に止められているのか?

税関データを手がかりに、AliExpressなどの中国ECサイトで商品を買う際のリスクと注意点について考えてみました。

まず、シール・ステッカー類の差止が急増した背景には、若年層を中心に人気の「ボンボンドロップシール」だと思います。

あのぷっくりとした立体感と透明感が特徴のシールは権利でちゃんと守られている一方で、アリエクにはその偽物、パチモノが溢れているのを、ユーザーならば一度は見たことがあると思います。日本でブームになったからからこそ、パチモノシールに手を出して税関で没収ということになった例が多いのだろうと、これは想像が付きやすい事例です。

ちなみに、東京税関では、差し止め点数の約86%がシール・ステッカー類だったと報告されているので、アリエクでシールを買うということは、カモがネギを背負ってくるが如く、次々と没収されているような気もしてきます。また、販売目的で所持して逮捕される事件も報道されているので、シール類の差し止めは、まあ理解できる事案です。

名古屋税関ホームページから引用

ところが、全く想像がつかないのがもう一品のホットアイマスクです。

名古屋税関管内では、知的財産侵害物品の差止点数が前年同期の約23倍(54万9,058点)に急増し、その内の50万点越えをホットアイマスクが占めたというのです。先程のシールはブームの影響があっての差し止め急増だと分かりますが、ホットアイマスクがここまで急増する理由はいまいち分かりません。

まずは、ホットアイマスクを調べてみると、これは花王が2007年に発売した「めぐりズム 蒸気でホットアイマスク」のようで、年間100億円超を出荷する定番商品だそうです。「ホットアイマスク」という商品カテゴリ自体が広く認知されていて、その外観や形状に関するデザイン保護の価値も高まっていったとみられます。

この商品では裁判沙汰も起こっており、花王は2024年7月、アイリスオーヤマの類似品が自社の登録意匠を侵害しているとして、東京地裁に販売差し止めの仮処分を申し立てた事例があります。この国内企業間の争いは、ホットアイマスクの形状やパッケージに明確な経済的・法的な価値が存在することを示している証拠です。

今回の大量差止が、主に業者によるまとまった一般貨物(大量仕入れ)なのか、AliExpressなどのECサイトを通じた小口の個人輸入なのかは、公開資料だけでは分かりません。しかし、当の税関が通販で売られている極端に安いホットアイマスクの購入への注意を呼びかけていることから、一般消費者向けのアリエクのようなルートも少なからず含まれていると推測されます。

シールはともかく、ホットアイマスクの差し止め急増は、権利的なことだとはいえ、降って湧いたような話に個人的には思えてしまうのです。

まあ、私自身が購入することがない商品だからこそ、馴染みがないだけなのかもしれませんが、知らないところで没収されまくっている商品があることを税関の発表で知ったのです。

これから寒い季節になっていく中で、アリエクでこういった商品を見かけて買おうと思う方々は結構いらっしゃるのだと思います。そして、その商品には権利的な問題を抱えていると認識している方はかなり少ないとも思うのです。だからこそ、買って楽しみに待っていたら、税関で没収された、なんてことになりかねない商品でもあるのです。

差止対象といえば、従来は高級ブランドの偽物が真っ先に思い浮かび、現在でもそれは変わっていませんが、数百円のシールやホットアイマスクといった、誰でも手を出しやすい価格帯の商品で大量の差止めが発生しているのです。

この没収の話についてだけは、アリエクユーザーならば知っておいて損はない情報だと思うのです。

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Q

Q. 輸入差し止め 2026年 上半期 過去最高 138万6640点ですか?

A. 2026年上半期の輸入差し止め点数は138万6,640点で、上半期として過去最高でした。差し止めと聞くと高級ブランドの偽物を想像しがちですが、実際には意外な日用品が大量に含まれていました。

Q

Q. シール・ステッカー類とホットアイマスクだけの差止点数で全体の84%ですか?

A. はい。シール・ステッカー類が655,436点、ホットアイマスクが507,168点で、この2品目だけで差止点数全体の約84%を占めています。シール・ステッカー類は全体の47.3%、ホットアイマスクは36.6%でした。

Q

Q. ボンボンドロップシールの税関の差し止めが急増ですか?

A. シール・ステッカー類の差し止め急増の背景には、若年層を中心に人気のボンボンドロップシール系商品の存在があると考えられます。立体感や透明感が特徴のシールは権利で保護されている一方で、AliExpressなどでは類似品や模倣品も多く見られるため、差し止め増加と関係がありそうです。

Q

Q. ホットアイマスクが税関の差し止めでなぜ増えたのですか?

A. 名古屋税関管内では、知的財産侵害物品の差止点数が前年同期の約23倍となる54万9,058点に急増し、そのうち50万点超をホットアイマスクが占めたとされています。背景には「めぐりズム 蒸気でホットアイマスク」のような定番商品の存在や、外観・形状に関する意匠権上の価値が高まっていることがあるとみられます。

Q

Q. AliExpress ホットアイマスクやシールが税関で没収されることがありますか?

A. 公開資料だけでは、大量差止の中心が業者の一般貨物なのか、AliExpressなどを通じた小口の個人輸入なのかは断定できません。ただし、税関発表からは一般消費者が購入しやすい価格帯の商品でも差し止め対象になりうることが分かります。買って到着を待っていた商品が税関で止められる可能性は、アリエクユーザーにとって知っておいて損のない注意点です。