アリエクスプレスの日本円価格を逆算して見えてきた円表示のコスト

アリエクスプレスでは日本円で支払えるのが便利ですが、その円表示価格はドル建ての価格をもとに計算されています。

例えば、「HONOR Magic V2」というスマホの商品ページを切り替えると、同じ商品でも120,213円と710.57 USDという二つの価格が現れます。表示方法が違うだけに見えますが、この差を逆算すると、日本円表示には実勢為替レートと比べて約6,000円前後の開きがあることが見えてきます。

この差はどこから生まれるのでしょうか。今回は商品そのものではなく、アリエクスプレスの円表示価格と為替換算に絞って確認してみます。

今回確認した価格は、日本円表示で120,213円、米ドル表示で710.57 USDでした。

項目 内容
日本円表示価格 120,213円
米ドル表示価格 710.57 USD
逆算した換算レート 1ドル約169.18円
参考の実勢レート 160円台後半〜161円台前半
円表示価格の上振れ幅 約5,600円〜7,100円
差額の目安 約6,000円前後
差の割合 約4.8〜6.3%
USD決済時の一般的な追加コスト 約1.6〜3.8%

同じ商品の価格でも、この二つの数字を見比べると、アリエクスプレスが円表示の際にどの程度の換算レートを使っているのかを逆算できます。

120,213円を710.57ドルで割ると、換算レートは1ドル約169.18円になります。

これは外国為替市場の実勢レートそのものではなく、あくまで表示価格から逆算した数字です。ただ、円表示がどの水準で計算されているのかを見る目安にはなります。

参考としてドル円為替レートを見ると、この時点では160円台後半〜161円台前半でした。

この参考レートと比べると、今回のアリエクスプレスの円表示価格は約5,600円〜7,100円ほど高く、実感としては約6,000円前後の差になります。

割合で見ると約4.8〜6.3%、中心的には約5%前後ですが、12万円前後の商品では「約5%」より「約6,000円」高くなると考えた方が分かりやすいです。逆にいえば、この差は高額商品ほど金額として大きく見えます。ただし、1,000円の商品ならば約50〜60円ですので、購入金額によっては、実際の負担感はそれほど大きく感じません。

ここで見えてくるのは、「円表示だから高い」という単純な話ではありません。円表示のための換算方法によって、価格差が生まれるということです。購入者の感覚でいえば、この差はアリエクスプレス側の円換算コストが価格に上乗せされているのとほぼ同じです。

では、ドル建てのまま購入し、クレジットカード会社の為替換算で決済した場合はどうでしょうか。

一般的には、実勢レートとの差や海外事務手数料を含めても、追加コストは約1.6〜3.8%程度に収まることが多いようです。今回確認した約5%前後の差と比べると、USD建てで決済し、カード会社の換算に任せた方が有利になる可能性は高いと考えられます。

もっとも、カード会社ごとの海外事務手数料や、決済日ベースの為替レートによって最終的な請求額は変わります。すべてのケースで同じ結果になるわけではありませんが、少なくとも今回の事例では、円表示の方が高めに見えます。

今回の検証は、アリエクスプレスの価格設定を批判するためのものではありません。

日本円で価格が表示されていれば、そのまま支払額をイメージしやすく、普段使っている日本円の感覚のまま購入できます。その一方で、表示されている円価格が市場の為替レートをそのまま反映しているとは限りません。今回の事例では、その差が約6,000円前後という形で表れました。

円表示の良し悪しを決める話ではなく、表示通貨によって価格の見え方が変わることを知っておくだけでも、買い物の判断は変わるかもしれません。

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