
私は長年AliExpressで買い物をしていますが、税関のホームページを見ていて、今さら知ったルールがあります。それは、AliExpressやSHEINなどの中国通販で買うTシャツは、制度上、関税の対象になり得る、ということです。
正直な話、私自身、AliExpressで安物Tシャツを何十枚も買ってきましたが、関税を請求されたことは一度もないので、これを知った時に「Tシャツに関税?」と驚きました。
ただし、税関の制度を確認していくと、このルールはやたらと複雑で分かりにくく、あまり知られていない話だということが徐々に分かってきました。※ここからは、記事として、どうしても条文をいくつも書かなければなりません。分かりにくい文章が並んでしまっていることを、予め、お詫びします。

日本の税関にて、課税価格の合計額が1万円以下の物品は、原則として関税と消費税が免税されるので、AliExpressやSHEINなどの中国通販利用者には恩恵があります。
ただし、購入する商品の中には免税が除外されるものもありまして、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)は、この少額免税の適用除外と定められているのです。
この一文は、編物製衣類は、課税価格1万円以下でも原則として免税にはならない品目だということになります。(🔗 customs.go.jp)

一般的には、Tシャツは編物製衣類、シャツは織物製衣類と分類されます。
次の疑問は「編物製衣類」という、日常生活では聞きなれないワードなのですが、上の画像のような一般的な認識のTシャツがこれに分類されるのです。
ただし、税関は商品の形状や品名で分類しているわけでなく、素材、編み方、形状、仕様で分類するので、AliExpressの商品ページに「T-shirt」と書いてあっても、それだけで税関上のTシャツになるわけではありません。しかし、一般的にTシャツと認識できる衣類は編物製衣類となるようです。
税関の第61類は、「衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)」と記載されています。(🔗 customs.go.jp)
一方、第62類は、「衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く。)」と記載されています。(🔗 customs.go.jp)
ただ、ここが非常に分かりづらいのですが、Tシャツには絶対に関税がかかるとはいえず、全ては税関の判断にゆだねられ、その服が編物製か、編物製でないかで判断されるとしか、条文を読むからには説明ができないのです。

左:編物製(Tシャツ生地の目安)/右:織物製(シャツ生地の目安)
さらに、税関の分類基準では、61.09項の「Tシャツ」について、綿製または人造繊維製であること、メリヤス編み又はクロセ編みであること、襟がないこと、ボタンその他の締め具がないこと、裾に絞る部分がないことなど、具体的な条件が示されています。
したがって、AliExpressの商品ページではTシャツと販売されていても、襟、ボタン、裾の仕様などによっては、税関上の61.09項のTシャツには該当しないこともあるのです。(🔗 customs.go.jp)
制度上の区分は、編物か織物かで決まります。それを分かりやすく言い換え、解釈するのなら、以下のようになります。
- 一般的なTシャツ生地、カットソー生地
→ 編物 - ワイシャツやブラウスのような布地
→ 編物ではない衣類
ただし、しつこいようですが、これはあくまでも分かりやすい目安であり、最終的な分類は、見た目や商品名ではなく、税関が商品の実際の性状に基づいて判断します。(🔗 customs.go.jp)

ここまで書いている自分でもややこしいと感じる、編物製衣類か否か決まる関税ですが、実際にAliExpressやSHEINなどの中国通販での購入の際にはもっとややこしい話になるのです。
通販サイトの商品ページに「編物製衣類です」なんて表記がされていることは当然ありませんし、素材が拡大された商品画像を見て、「これは編物製衣類だな」なんて見破ることは不可能です。
したがって、AliExpressなどの中国通販の商品ページだけを見て、その服が少額免税の対象になると判断することは困難であり、何の気なしに買ったTシャツで課税されることがあるかもしれないのです。

ただ、冒頭でもお伝えしましたが、私自身、AliExpressで安物のTシャツを何十枚も買ってきたものの、関税を請求されたことは一度もありません。
しかし、制度上は、中国通販で買うTシャツには本来関税がかかり、その旨が条文にきっちり記載されているのです。
この件で私が言えることは、「私はたまたま請求されなかっただけ」で、制度上、編物製衣類は少額免税の適用除外とされているのです。

AliExpressやSHEINなどの中国通販は衣料品がかなり充実しています。ましてや、Tシャツはかなり一般的な商品です。しかし、税関の条文には以下がきっちり記載されています。
- 編物製衣類は、少額免税の適用除外。
- 税関は、商品名ではなく商品の実際の性状で分類する。
私を含め、多く中国通販ユーザーが関税のことを気にしないで購入しているTシャツには制度上、関税がかかると明記されていることだけは知っておいた方が良いと思うのです。後々、嫌な思いをする前に。
気になるTシャツは他サイトでも見比べておくと安心です
AliExpressで安く見える商品でも、国内ショップは配送日時や返品条件が分かりやすい。 価格だけでなく、届くまでの日数や買いやすさも含めて比較するのがベストです。
参考にした公的ソース
- 少額免税の適用と適用除外、合算ルール
(🔗 customs.go.jp) - 少額輸入貨物の簡易税率
(🔗 customs.go.jp) - 総額20万円以下の貨物の簡易税率
(🔗 customs.go.jp) - 主な商品の関税率の目安
(🔗 customs.go.jp) - 関税等の納付手続、日本郵便の取扱手数料
(🔗 customs.go.jp) - 第61類・第62類の品目表
(🔗 customs.go.jp)
(🔗 customs.go.jp) - 61.09項のTシャツ分類基準
(🔗 customs.go.jp)
今回の話に近いものが下にあります





