今を遡ること4年ほど前、日本中が新型コロナウイルスの脅威にさらされ、誰もが何か窮屈な生活を強いられていた頃に『コロナは風邪』なんてことは冗談でも言えない状況で、こういった発言をしてしまうと、非国民か陰謀論者に間違いなく認定されました。
それだけ皆をナーバスにさせ、現に罹患すると死に至る可能性が非常に高かった新型コロナウイルスなのですが、未知のウイルスから身を守るためのアイテムとして、色々な空間除菌器が製造されたのもこの頃で、どれも爆発的な人気を博しました。
それから月日が流れ、今ではコロナは風邪のような扱いになりましたし、未知のウイルスに怯えてナーバスになっている人はほとんどいない現在では、コロナから身を守るために空間除菌器を我先に購入しようとする人も当然いなくなりました。
モノのお値段は需要と供給によって変化し、誰もが未知のウイルスに怯えていた頃の空間除菌器はかなりの高額商品であり、たとえ中古品だとしても、需要の高さからとんでもない価格で取引されておりました。
一方、誰もウイルスに怯えなくなった現在では、空間除菌器を必要とする人間も激減しましたから、当然お値段は安くなり、特に中古品の価格はとんでもなく安くなりました。
ただし、間違えてならないのは空間除菌器の価値がなくなったのではないことであり、除菌よりも脱臭機として使用するのならこれらの製品は最高の一品だったりしますから、脱臭機を購入したいのならば相当にお安く手に入る時期になったとも言えます。
空間除菌器は光触媒やオゾンなどを発生させて除菌と消臭を行う製品であり、新型コロナウイルスも除菌ができるという謳い文句でコロナ禍の頃に色々なタイプが販売されました。
しかし、消費者庁から合理的な根拠に基づかないとの指摘を受けたものが結構あって、なにか怪しげな商品のように捉える方も多いのですが、ウイルス除菌の性能はともかく、光触媒やオゾンを発生させて脱臭する装置として考えると、これは相当に高度な製品だったりします。
点けっぱなしにしておくだけでお部屋は勿論の事、魚や肉を焼いた後のキッチン、トイレ、玄関などのあらゆる臭いに光触媒やオゾンが反応して素早く消臭し、その効果は市販の消臭剤なんぞ比べようもないほどに強力です。
また、簡単なお手入れをたまにするだけで長期間に渡って使用することができ、一度使うと各部屋に置くようになって、それからは手放せなくなるほど、部屋のちょっとした臭いでさえもなくなります。
そして、コロナ禍が終焉した現在のオークションサイトでの空間除菌器はというと、安いものは100円くらい(送料は別途)で購入することができ、現に私も100円で落札できたことがございます。
私が落札したのは日機装という世間的にはあまり馴染みのないメーカーですが、実際には東証に上場している立派な企業の製品でして、空間除菌器としてはかなり上位クラスのモデルをたったの100円で購入することができました。
ちなみに、この日機装の製品の定価は7万円越えでして、2020年製なので4年落ちですが、何の問題もなく使用しており、脱臭機としては最高と思えるものが100円で買うことができました。
オークションサイトやフリマに出品されている空間除菌器の全てがお安く入手できるわけではなく、中古だからこそのリスクを大いに抱えているモノは確実に存在しているのですが、定価が7万円のものが100円から1000円くらいで買えるのならば、なにかあっても諦めが付きやすいと思います。
また、コロナ禍といえども定価が5万円以上の製品が多く販売され、そのお値段に見合う働きがかつてはあったことを考えると異常な安さで買える時期になっているとも言え、コロナ禍だからこその需要から大人気だった商品が、現在では破格値で買えるようになった、というお話でした。