
先日、インターネットニュースを眺めておりますと、通販サイトで安いと思って購入したら、日本円ではなく、人民元での価格が表示されていたらしく、結果的に大損した、といった内容が報じられておりました。
この話がどういうことかというと、とあるインターネット通販にて¥1000と書かれた商品を買ったところ、クレジットカードの引き落としが約20000円を支払ったことになっており、この商品の『¥1000』は日本円で1000円ではなく、中国の通貨単位である元で1000人民元だった、というのがトラブルの真相です。

なぜ、こういったトラブルが起きるのかといえば『¥』であり、日本人にとってみれば¥=日本円だと誰もが思うものの、実は人民元も¥で表す通貨であることが、勘違いというか、その感覚を狙い撃ちした詐欺的な販売をあえて行っているのだと思われます。
1人民元=約20円の為替レートですので、¥1000は日本円で千円であっても、人民元ならば1000人民元=20000円となってしまい、20倍の料金を取られてしまうことになります。
被害に遭う遭わないは別にして、中国からの海外通販で商品を買う人間はこの¥マークの表記での勘違いを一度は絶対にすると思われ、私もかなり昔に大いなる勘違いをした記憶があります。

アリエクスプレスを購入し始めたかなり前のこと、安価な商品を販売するアリエクスプレスのお店はどれくらい儲けられているのだろうとの疑問が私にはありまして、お店が仕入れる商品の価格を調べようと、中国国内で中国人が購入するECサイトで色々な商品の価格を調べることにしました。
すると、そこに書かれていたお値段は、日本人からしてみると、とんでもなく安く、信じられない価格が並んでおり、スマホ関係のパーツから洋服、雑貨類まで、書かれているお値段はどれも数十円から数百円、新品のiPhoneであっても数千円レベルでした。

しかし、よくよく考えてみると、新品の洋服が69.9円なんてことはこの世界中どこを探したってあり得ませんし、iPhoneが9000円で買えたら日本で20万円を出して買う人間なんぞ、誰一人いなくなりますから、このマークは日本円の表記ではないのでは?と鈍い私だってなんとなく気付きました。

ただ、詐欺的な通販サイトがこの人民元と日本円の表記が同じであることを悪用したのは、なかなか考えていると逆に関心してしまい、iPhoneが数千円だったら怪しいと思う人間は多いものの、日本円でちょっぴりお得に思える商品価格を付けつつ、実際には日本円から20倍の人民元で引き落としする手口はよく練られていると思えます。
カード会社が知らせてくれればすぐに発覚するものの、知らされず、なおかつ、いくら引き落とされたのかを確認しなければ、気付かない方は結構いるかもしれません。
安いものには訳があると言いますが、安いものを買う際には通貨単位を確認する必要も出てきた、¥マークのお話でした。