あの頃、なぜ一カ月半も待てたのか? スウェーデンポストという名の苦行

日本と中国は東シナ海を挟んでお隣の国とも言え、距離的にもそう遠くはありませんから、アリエクスプレスから発送された荷物は素早く届きそうなものです。

確かに、現在では商品が発送されて1週間以上待たされることはほとんどなくなりましたが、かつてのアリエクスプレスはそうではありませんでした。

先日もユーザーの誰もが地獄だと思っていたトルコポストについて書きましたが、それに次ぐ、スウェーデンポストという配送方法も存在しました。

スウェーデンポストはその名の通り、北欧のスウェーデンの郵便なのですが、中国から日本へ直接向かえば目と鼻の先なのに、この配送方法は中国からスウェーデンを経由して、日本へ届く配送方法なのです。

地図を確認すれば、その道中が果てしないものだとお分かりいただけると思いますが、その代償として非常に時間がかかり、発送されてから一カ月半は間違いなくかかってしまう配送方法でした。

なぜ、中国から日本へ発送する荷物がスウェーデンポストになってしまうのか。これにはその当時、発火と爆発がしょっちゅう発生していたバッテリー問題が大きく関係していました。

自国のチャイナポストではバッテリーや電池類の発送が厳しく制限され、抜け道だったトルコポストも制限され始めた頃、中華のバッテリー販売店が目をつけたのが、規制が緩かったスウェーデンポストでした。

当時のアリエクスプレスでiPhoneなどのスマホバッテリーやモバイルバッテリーを購入すると、追跡番号の末尾がSEという見慣れないものが通知されます。

見慣れない追跡番号だな、これは何だろうと思っていると、荷物は全く動かず、3週間くらい経過してスウェーデンのマルメという都市に荷物があることがようやく分かるのです。

そして、そこからオーロラを眺め続けているのか、はたまた、海賊船でえっちらおっちら日本へやってくるのか、再び3週間の時間を要し、ようやく日本へたどり着くのです。

あの頃、アリエクスプレスで安物バッテリーを購入したユーザーの誰もが、馴染みなんぞ全くない北欧の郵便局のウェブサイトに追跡番号を打ち続け、変わることのない追跡情報を見続けていました。

現在の物流システムでは、荷物が届くまでに一カ月半も時間がかかること自体があり得ませんが、スウェーデンポストは誰にとっても苦行の日々でした。

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