降雪後にガチガチに固まってしまった時にあると便利な雪かきアイテムの話

関東地方の太平洋側の地域で雪が降ることはかなり稀なことですが、稀だからこそ、雪が降ってしまうと、とんでもない混乱が起こります。

雪が降らないことが前提となっているため、車のタイヤは年中ノーマルタイヤですし、雪道を歩くような装備は常備しておりませんし、雪かきの道具なんて雪が降らない限りは無用の長物ですので、そもそも持っていない方々が大半だと思われます。

だからこそ、少しでも雪が積もってしまうと大混乱に陥るわけですが、もしも雪が降らない地域で雪が降ってしまった際に持っていると非常に便利なアイテムある、というのが今回のお話です。

東京周辺で雪が降る場合にタチが悪いのが、雪が降り終わった後に急速に天気が回復して放射冷却が発生することで、こうなると強い冷え込みによって降った雪が朝方にはガチガチに凍結してしまいます。

このガチガチに凍ってしまった雪というのが非常に厄介で、日当たりの良い場所ならばすぐ溶けてしまうものの、太陽光の届かない日陰はいつまで経っても凍ったままで、スリップしたり、転んだりする危険性が場合によっては10日間ほど続くことがあります。

ですので、ガチガチに凍ってしまった雪は除去する必要があるのですが、これがなかなか思うようには除去できません。

凍ってしまった氷の固さはプラ製やポリカ製のよくある雪かきスコップでは絶対に取れませんし、トンカチで砕こうとしても全く歯が立ちません。

鉄製の穴掘りスコップならばちょっとは除去できるものの、アスファルトにへばりついた凍り付いた雪は相当な難敵なので労力に全然見合わないほどしか取れませんし、氷には熱だということでお湯を掛けたり、バーナーであぶったりと色々やっても大抵は無駄な作業になってしまうのがほとんどです。

雪かきをやったことがある方ならば、ガチガチに凍ってしまった雪を除去するのは非常に厄介な作業だと認識されていると思われますが、これを簡単に除去できるアイテムがありまして、それが上の画像のケレン棒という長い柄のついたスクレーパーような道具で、アマゾンでは税込1600円前後で販売されております。

ケレン棒の本来の使い方は、住宅の解体時に壁のモルタルを剥がしたりする時に使用するのですが、降雪後の凍結したアスファルトで使用すると、雪かきのために開発された道具なのでは?と思えるほどの便利な雪かきグッズに変身します。

道路上にガチガチに凍ってしまった部分を除去する場合、氷の側面に鉄のスコップを打ち付けるのが一般的ですが、スコップの先はなかなか氷の下へ入っていかず、入らないからこそ余計な力が入ってすぐに疲労感が広がります。

しかし、このケレン棒の刃先を氷の側面から打ち付けると、刃が小さい割に硬さがあるので氷の下へスルッと入りやすく、氷の下に歯が入ってしまえば、後はテコの応用で柄を持ち上げるだけで道路にへばりついた氷が簡単に浮き上がって割ることができます。

また、柄が長いのでスコップのように中腰になる必要がないために疲労感をあまり感じず、それでいて凍ってしまった雪を効率よく簡単に除去することが可能です。

鉄製のスコップで道路にガチガチに凍ってしまった雪を除去するのに仮に1時間がかかったとしたら、大袈裟ではなく、このケレン棒ならば10分以内に除去できる優れものです。

私の車の駐車場は日が全く差さない北側で、雪が降ってしまうと万年氷のようにいつまでもツルツルな路面のままになってしまうのが常なので、このケレン棒は降雪時の必需品なのですが、常時使うようなシロモノではありませんし、長さもそこそこあるので邪魔と言えば邪魔なものの、傘立てに立てておけばまあ気になることはありません。

私の住む東京都の山沿い地域は10cmくらいの積雪が冬になると何日かは降ってしまい、降った翌日の朝は雪がガチガチに凍ってケレン棒が大活躍するのですが、もしも路面の雪が凍ってしまったらケレン棒という道具が大いに役立つ、というお話でした。