水道の工事終了後にびっくりするほど濁った水が出てきた話

プロ野球のナイター中継が終盤に差し掛かり、競ったゲーム展開を楽しく観戦していると、それを邪魔するかのように私の知り合いから電話が掛かってきまして、『家の水道が濁って大変なことになっている』と絶叫が聞こえてきました。

私は水道局の人間でも水道工事に携わる人間でもございませんから、それはご愁傷様ですとだけ言って電話を切ろうとすると、さらに3トーンほど増した絶叫が聞こえてきたので話だけは聞いてやることにしました。

なんでも、知り合い宅の目の前で水道管の取り替え工事を行う旨のお知らせが数日前に届き、車の出入りができなくなったり水が濁ったりと、生活に支障をきたす事態には一切ならないものの、地面を掘るのでかなりの騒音と振動が出ることをご容赦ください、と書かれていたとのこと。

工事の当日はうるさいのならば子供と出掛けた方が良いかもと遊びに行き、帰宅して洗面所の蛇口をひねったら赤茶色の水がドバドバと出てきて、同時にトイレの水を流したら便器の水も赤茶色になったとのこと。

もう夜なので水道局や工事業者に連絡することができずに私へ電話をしてきたようで、『飲み水はペットボトルがあるから平気だけど、お風呂もトイレも洗濯も濁り水のままでは絶対に無理だから、うちの前に給水車を横付けにして!!!』と無理難題を押し付けてきました。

実は、私の家でもだいぶ前に水道工事が行われた際、濁りませんよと言われつつ、全ての水道から赤茶色の水が出てきて相当に焦ったことがあるのですが、その対処法は、4号機のパチスロ・お見事サブちゃんの大当たり中に出てくる格言、『井戸も最初は濁り水』よろしく、とにかく水道の蛇口をひねって濁り水を出しきるしかありません。

ですので、知り合いには蛇口をひねって濁り水を出しきるしか方法はないと伝え、これ以上話すこともないので電話を切ろうとすると、今からとにかく家に来てその作業を私にやれと言ってきます。

2歳児3歳児だってできるであろう水道の蛇口をひねるだけの行為を、楽しく視聴していたプロ野球中継を放棄しつつ、どうして知り合い宅まで行ってやらなければならないのか意味が分からないのですが、たかが濁り水が出ただけなのに給水車を横付けにしろと言ってくるような残念な人間に対抗すると損をしますので、渋々知り合い宅へ向かいました。

知り合い宅にて洗面所の蛇口をひねってみると、もう既に透明に近い水が出ており、井戸も最初は濁り水であることがもう実証されました。

しかし、帰宅後に水を出してない台所の蛇口をひねってみると、上の画像のような水が勢いよく出てきまして、これは確かにパニックになる濁り水のレベルですが、2分間ほど水を流しているとやはり透明の綺麗な水になりました。

お風呂場も同様の作業をし、最後に洗濯機からホースを外して大きめのバケツに水を流して濁り水が出なくなったことを確認し、知り合い宅の全ての水道管から濁り水がようやく出て来なくなりました。

我が家での濁り水の時もそうでしたが、濁らないはずの工事なのになぜか濁ることは割と多いらしく、その対処法は水を流し続けるしかないと言われ、確かにそうすることで綺麗な水が割と早く出てくるようになりました。

日本に張り巡らされている水道管の耐久年数がそろそろ限界を迎えつつあるとの報道をよく目にし、その工事がどこの地域でも頻繁に行われるようですが、水道工事の際に濁らないとお知らせに書かれていても、運が悪いと、とんでもない濁り水が出てくることがある、というお話でした。