アリエクスプレスで外見があのスマホにそっくりで5千円台で買える端末についての話

アリエクスプレスには色々なスマホ端末が販売されておりますが、中でも独特なのが有名メーカー製の外見だけを丸パクリした端末でして、そういったものは遥か昔のiPhone6の頃から存在します。

現在のiPhoneの価格に比べれば、iPhone6のお値段は異常なくらいに安値だったのですが、当時はかなり高価な端末だったので、偽ブランド品のバッグや財布のような感じにその雰囲気だけでも味わいたいとの願望が多かったからなのか、iPhone6の偽物が販売されました。

中身はAndroidでありながら、アイコンなどは全てiPhoneに似せており、ぱっと見では分からないレベルに仕上げられた1.5万円くらいで買えた偽物iPhoneは、能力的にダメだったものの、見た目の出来の良さからそこそこ売れておりました。

おそらくはそこから始まり、現在に至るまで偽物のiPhoneが売られるようになったのですが、iPhone6の偽物は割と有名な中華スマホメーカーが製作したので製品的な問題は少なかったものの、それ以降は外見だけがそれらしく作られただけで中身はポンコツのハリボテ仕様となっております。

今現在販売されているのは、i15 PRO MAX、あるいはi16 PRO MAXといった名称で売られており、お値段は送料無料5千円から高くても8千円ほどです。

原料高や資源高が世界中で巻き起こっている昨今で、新品のスマホが5千円で買えることは不可能であり、ましてや、わざわざ外見を丸パクリしている端末がまともなわけがないのですが、この手のスマホを購入される方は後を絶ちません。

その理由は、捏造された商品画像と説明文、それに捏造されたフィードバックを読んで購入に至ってしまうのだと思われ、フィードバックに購入者の本当の意見が続出するようになると、お店は夜逃げするように消えてしまうのですが、消える寸前だと思われる段階でのネガティブなフィードバックが集まった状態の商品ページを発見しました。

今回は、i15 PRO MAXというポンコツ端末を買うと、どういったことが起こるのかが書かれたフィードバックを集めてみました。

まずは、購入者を騙すために捏造されたフィードバックですが、商品画像と全く同じ商品がちゃんと届いたことをとにかく前面にアピールするものが30件ほどならんでおります。

ただし、端末や販売店を褒め称える文章が並んでいる割には、スマホ本体を起動している画像は一枚もなかったりします。

お次は、この端末を実際に購入したユーザーのフィードバックなのですが、そこには色々な考え方を持つ人々がいること知ることができたり、かなりの悲壮感が漂っているコメントがありました。

このi15 PRO MAXを中国のiPhoneと認識して購入したが、別物だったと嘆く人や

注文した色と異なる端末が届いたことを真っ先に言い、その後、最も肝心な端末の能力を20年前のスマホ並みの遅さだと指摘する人、

このスマホを購入しておきながら、今更、偽物と一言だけコメントする人、

i15 PRO MAXを注文したのに、i16 PRO MAXが届いてしまい、動きが非常に遅いと指摘していて、i15 PRO MAXだったらヌルヌルに動くと思っている節がありそう人だったりと、世界はなかなか広く、ピュアな人間が大勢いらっしゃることを実感できます。

それ以外のネガティブなフィードバックはというと、案の定、スペックやカメラがまともでないことを指摘する意見がずらっと並んでおりました。

こういったネガティブなフィードバックが並ぶとその数字は著しく悪くなり、購入するユーザーが警戒してしまうため、お店はこの商品ページを消すか、お店ごと消去してまた新たな形でi15 PRO MAXを捏造したフィードバックを掲載しながら販売します。

実際、この手のスマホで日本人ユーザーが購入している痕跡はほとんど見られないのですが、面白半分でもこういった端末は買わない方が良い、というお話でした。