アリエクスプレス「月4回まで無料」の罠。安すぎる商品の裏で、1500円の泣き寝入りを量産する手口

現在のアリエクスプレスの返金システムはいたって単純で、月に4回までは返送や返金のルールがかなり緩く、返金も比較的認められやすい一方、5回目以降は一転して厳しくなります。

具体的には、届いた商品が気に入らなくて返金を求めた場合、月4回以内なら返金はスムーズで、届いた商品が安価ならばそのまま貰えてしまいます。また、高額な商品の場合、届いた商品を中国まで返送するのですが、アリエクスプレスが運賃を負担してくれるので、ユーザーは手間は少しかかるものの、金銭的負担は一切ありません。

しかし、月5回以上の返金を行うと、不良品や品違いなど、ユーザーに落ち度のない理由であっても、全額返金が認められないことがあります。また、中国まで返送しないと全額返金が受けられないことがあり、返送にかかる運賃もユーザーが全額負担しなければなりません。

このシステムがあるからこそ、アリエクスプレスには悪徳な販売手法が存在しています。上の画像は、SUVの中古車の販売ページですが、販売価格が20万円ちょっとと、信じられない安さです。

しかし、20万円を支払って届くのは、数百円相当のサングラスのみなのです。

また、上の画像のように、大容量のポータブルバッテリーが400円+送料1,100円で販売されていて、こちらもあり得ない安さです。

しかし、届くのはただのボルト1本だけなのです。

なぜ、こんなことが行われているかというと、販売店はユーザーから返金を求められることをあえて承知した上で破格の安さで販売を行い、購入するユーザーをできるだけ多く集めます。

そして、現在のアリエクスプレスは月4回までは返金が緩く、5回目以降はかなり厳しい返金ルールが課されます。仮に返金回数が月5回以上のユーザーにボルトやサングラスが届いたとすると、中国までの運賃をユーザー自身が支払い、返送が完了しなければ、商品代金と送料は返却されないケースが多いのです。

20万円を取り戻すためですから、多少の国際運賃を支払っても返金を求めた方が良いのは分かります。

しかし、ボルトが送られてきた場合、1500円ほどの返金を求めるために、同額以上の運賃を支払わねばならないため、大半のユーザーは泣き寝入りになってしまうのです。

1500円ほどの価格設定で破格に安い商品をとにかく数多く販売し、仮にユーザーを1万人集めたとすると売り上げは1500万円にもなります。そのうち5%ほどのユーザーが、すでに返金回数5回以上の状態だったとすれば、元手をほとんどかけずに75万円近くを手にすることができます。

アリエクスプレスには詐欺的なお店が少なからず存在しているのは間違いありません。最近のパターンとしては、破格の安さでユーザーを集める手口が圧倒的に多く、そうした安過ぎる商品は遊び感覚であっても絶対に手を出さない方が賢明です。※なにか解決のできないトラブルならば、こちらの日本語対応のアリエクスプレス・ヘルプセンターが役に立つかもしれません

今回の話に近いものが下にあります

荷物が届かない?アリエクスプレス特有の配送トラブルのリアルな対処法のまとめ
アリエクスプレスで使われる配送方法をまとめた話。エスポ便・普通郵便・ePacket・Seller’s Shipping Methodなどの特徴や到着日数、よくあるトラブルの原因と対処法を一覧化。配送に迷った時に役立つ総合ガイドです。
アリエクスプレスのAliExpress Wikiは便利な機能ともう一つの側面があった話
アリエクスプレスに導入されたAliExpress Wikiは、商品の使い方を日本語で分かりやすく説明する便利な機能である一方、パチモノスマホを本物らしく見せるもう一つの側面も感じられた話。
アリエクスプレスの荷物ラベルに記載される商品名の罠と避けようのないリスクの話
アリエクスプレスの荷物ラベルに商品名がそのまま記載されるのは変更できず、税関対応の都合から偽装も不可能です。実際に届いた相談メールをもとに、商品名を変えたいという要望がなぜ現実的でないのか、物流の仕組みとリスクを解説します。