日本で50ccの原付がなくなるのならアリエクスプレスで安く買えばいいじゃない、とはなりそうもない話

第一種原動機付自転車の排気量は50cc以下と定められており、一般的に原付と呼ばれるものはこの第一種に分類され、主に50ccのスクーターはこれに属します。

この50ccの原付が日本国内において絶滅しそうとのニュースが流れております。

昭和から平成の時代、16歳になると原付免許をすぐに取りに行く人間が割と多かったですし、スーパーマーケットにスクーターで乗り付ける買い物中のおばちゃんを相当数見掛けましたが、電動自転車の普及に加え、原付でも問答無用で駐禁を切られるようになったことでそのシェアが激減しました。

また、排ガス規制が強化された影響での車両価格の高騰は原付離れに拍車をかけ、追い打ちをかけるようにさらなる新たな排ガス規制があり、日本ではメジャーでも世界的に見るとマイナーな50ccクラスは、それに対応できるエンジンの開発にコストがかけられなくなりました。

そこで、世界的にシェアのある125ccサイズの出力を下げて、これまでの50ccの原付の代替にする、と報じられております。

50ccのスクーターやバイクの新機種はもう登場しなくなるものの、代替機が出てくるのでそう問題にはならなそうですが、問題はお値段です。

現行の原付だったら、12~3万も出せば新車で良いのが買えて、安いのは10万を切るものだってあるんだろと、平成時代の頭のままの私は考えてしまいますが、実際には20万円は当たり前、良いものは30万円以上もするようで、新基準のスクーターが登場したからといって大幅に値下がりする訳もないのですから、現代の原付はかなりお高い乗り物になってしまったようです。

そんなことを考えながらアリエクスプレスを眺めていると、見た目にもなかなか良さそうな50ccのスクーターやバイクが5万円前後で極々普通に販売されており、お値段だけ見ると昭和の時代にタイムスリップしたかのようです。

しかし、そのお値段のカラクリはというと、日本では環境的に早々にアウトになった2ストが未だに搭載されておりますし、なによりもちょっと走っただけで木っ端微塵になってもなんら不思議ではないコストカットがなされているように思え、安いのには訳があるのを字でいく商品です、

だからこそ、日本で50ccの原付がなくなったらアリエクスプレスで買えばいいじゃない、とは決してならないのですが、何十年も前に原付を乗っていた人間にしてみると、アリエクスプレスの価格だけはお安く見えてしまう、というお話でした。