コロナ禍の頃にアリエクスプレスでラズパイが高騰した理由は半導体不足だけではなかったのかもな話

”Raspberry Pi”通称ラズパイは手のひらサイズのコンピューターで、パソコンやゲーム機、自作の防犯カメラなどに使用できて、なおかつ安価であることが最大の特徴です。

しかしコロナ禍の頃、Raspberry Pi 4 Model Bという機種が定価の10倍近くまで高騰し、当時は半導体不足が深刻だったのでその影響で高値になっていたと思っておりましたが、どうやらそれだけではなさそうなニュースが流れておりました。

現在のアリエクスプレスでRaspberry Pi 4 Model Bは日本国内よりもお安く購入できるほど値下がりをしており、8GBタイプでもコインとクーポンの割引を使えば送料無料で1万円を切るくらいのお値段になりました。

この理由はRaspberry Pi 5という新モデルが登場していることが大いに関係していると思われますが、Raspberry Pi 4は現在でもゲーム機にするならば十分以上に使えるので、かなりお買い得になった、というか、コロナ禍の頃のお値段を知っていると異常に安い感覚があります。

コロナ禍の頃、Raspberry Pi 4自体がどこにも一切売られておらず、アリエクスプレスでは最大で1台8万円くらいのお値段でごくごく少量が販売されており、それでも購入するユーザーがおりましたので、8万円だったものが現在では1万円を切るとなれば破格に安いとの感覚は納得していただけると思います。

では、なぜコロナ禍の頃に1万円以下で買えるものが8万円にまで値上がりしたのかといえば、製品の供給量が大幅に低下したからであり、なぜ供給できなくなったのかといえば、コロナの影響で半導体の供給が滞り、なおかつ、コロナで製造ができなくなったからとの理由が一般的でした。

確かにコロナ禍では半導体不足から、給湯器不足やウォシュレット不足など、あまり一般的ではない製品の供給ができなくなって高騰する事例はいくらでもありましたから、ラズパイも一般的ではないので高騰したとの理由はぴったり当てはまります。

しかし、ネットニュースを眺めていると、Raspberry Pi が兵器の一部のパーツとして使われていたと報じられており、半導体不足も確かにあったものの、軍事転用されているからこそ、とんでもない高騰を見せていたのかもしれません。

とある大国が隣国を軍事侵攻したのはコロナ禍の頃ですが、初めは隣国側からラズパイを搭載した無人攻撃機が兵器として用いられ、その後、大国側も模倣するようにラズパイを搭載した無人機を実戦で使用していたとのこと。

現に、回収された無人機の中からはRaspberry Pi 4そのものが搭載されていたことが確認されており、その映像もニュースの中で出ておりました。

ラズパイは子供たちに教育用のPCを安価に提供するとの理念のもとに開発された製品ですが、PCの替わりに使う人々が現れ、ゲーム機として使う人々が現れ、防犯カメラの代用として使う人々も現れたので、本来の教育向けの需要よりもかなり多くなりました。

そして、軍事兵器としてどちらの国も採用され、無人攻撃を行う兵器ともなればとんでもない数のラズパイが必要になるのは明白で、アリエクスプレスで8万円にまで価格が高騰するのも分からなくはありません。

現在ではアリエクスプレスで安価にRaspberry Pi 4 Model Bが買えるようになり、その理由が増産体制が確立できたからなのか、それとも、兵器としての利用が減っているのかはよく分かりませんが、コロナ禍の頃の高騰は半導体不足だけではなかったようだ、というお話でした。