パキスタンマンゴーがお安く販売されていたら先入観なく買った方が良い話

人間という生き物は見たり聞いたりした情報から色々なことを想像しますが、この想像をアップデートするのは少し苦手なのかもしれません。

例えば、私が生まれ育った東京の足立区は、現在では犯罪件数が大幅に低下して治安のかなり良い、住みやすい地域として人気となっていますが、世間一般には今でも犯罪者の巣窟のとんでもない地域のような印象が根強く残っているそうです。

こういった固定された考え方を先入観と申しますが、今回は、この先入観が邪魔してしまうと、飛び切り美味しく、しかもお安く入手できる果物を食べられなくなってしまうかも、というお話です。

情報社会の現代とはいえ、今でも日本には忍者も将軍も存在していると考える外国人は結構いらっしゃるようですが、それは、固定された日本への先入観がアップデートされないことによって起こります。

かといって、日本人から見た海外への先入観だってアップデートされずにいる事象はたくさんあるように思われます。

では、唐突にお聞きします。パキスタンという国をイメージし、そこで作られた『パキスタンマンゴー』という果物にはどういった印象を持たれますでしょうか?

私の場合、パキスタンと言われても持っている情報量が乏しく、ドラゴンクエストの商人のようないで立ちの方々が、日本へ右ハンドルの中古車を買い付けにくる、といった、おそらく誤っているであろう印象しか出てきません。

また、地域的に辛い物を好んで食べる人々との印象が強いため、その地域で収穫された果物のマンゴーが甘い訳が無いと、何のエビデンスもなく想像してしまうのですが、この先入観は、日本は忍者が街にうようよ存在すると思い込んでいる外国人と全く変わらなかったりします。

コストコにてパキスタンマンゴーが販売されているのは以前から目撃しておりましたが、先程の先入観が邪魔して買わずにいたものの、見れば見るほど美味しそうで、しかもお値段が4個入りで税込1200円ほどとお安いので意を決して購入してみました。

とはいえ、商品名がパキスタンマンゴーですから、辛かったらどうしようなどと誤った先入観に基づいて皮をむき、おっかなびっくりで食してみると、これがとんでもなく甘くて、今まで食べたことがない相当に高いレベルの美味しさなのです。

目隠しをして食べさせられたらマンゴープリンだと勘違いするほど味が濃厚で、果物なのになぜかクリーミーな口当たりです。

マンゴープリンとそっくりな果物ならば、マンゴープリンそのものを買って食べればいいというご意見はひとまず置いておき、これがコストコならば1個当たり300円なのは相当な衝撃です。

パキスタンマンゴーはコストコの他にもイオン系のお店でも販売されているようですが、もしもかなり美味しくてお安いマンゴーを食したいのならば、先入観は捨てて積極的に購入してみるのが大正解、というお話でした。