アリエクスプレスにて品名を変えただけで2倍から3倍の高値になってしまう商品の話

商品の価格は、主に需要と供給で大きく左右され、例えば、今年のお米の価格なんてものは最たるものであり、米問屋さんが供給を少なくして急上昇したお米の価格は、備蓄米を放出することで大きく値下がりをし、あれだけ入手困難だったお米が今では誰も興味が無くなり、必要な人間が必要なだけいつでも購入できる世の中となりました。

それともう一つ、地域によって需要が大きく変わることもあって、例えば、日本で水道水をポリタンクの中にたっぷり入れて売ったとしても、どこの家でも蛇口をひねれば出てくる水をわざわざ購入する人間は誰一人おりませんが、雨の全く降らない砂漠地帯へ持って行けば需要は確実にあり、もしかするとかなりの高値で売れてしまうかもしれません。

『所変われば品変わる』ということわざがあるように、地域や人種が変わると、思わぬ商品が高値で売れてしまうことがある中で、アリエクスプレスにも日本ならばごく僅かの需要しかなさそうな商品が、日本人以外にはとてつもなく魅力な商品に映り、しかも高額で購入している痕跡が見られました。

その商品というのが地下足袋でして、日本人ならば土木工事関係者の方々、および、昭和の時代ならば暴走族の方々に一定の需要があるものの、それ以上の需要は何をどうやっても消費喚起することはなかなか難しい商品だと想像します。

しかし、アリエクスプレスではというと、この地下足袋がニンジャブーツとの商品名になってしまい、日本人以外には結構売れるコスプレグッズになっております。

しかもお値段はというと、日本国内で流通している価格の2倍から3倍、下手をすると4倍以上のお値段でアリエクスプレスでは販売されているものの、そんなことはお構いなしにかなり売れていたりします。

身だしなみは足元から、なんてことを言われますが、忍者になりきるためにはサンダルやスニーカーではダメであり、黒い長靴ならばぎりぎりOKのような気がするものの、地下足袋でしっかり足元を演出したい人間が海外に大勢いて、日本人には割高なお値段でもかなり売れている、というお話でした。