日本とは感覚がやっぱり違うゲーム機でのし上がったアリエクスプレスのお店の話

『勝てば官軍、負ければ賊軍』ということわざの意味は、勝ったほうがすべて正しくなることを表しますが、その中には、どんな卑怯な手を使っても勝てば正義であり、負ければ悪となる、ということも含まれているのでしょう。

現代においての勝ち組、負け組の区別は収入の多寡によって分けられることが多く、お金をより多く生み出せる者が勝ち組であり、そうでない者が負け組に分類される世の中のような気がします。

ただし、お金を生み出す際にはルールというか法令を守るのが基本であり、法を犯してまでお金を生み出してもそれは勝ち組とは言えないと思うのですが、あちらの国では『勝てば官軍、負ければ賊軍』がまかり通っていることを示す記事がございました。

アリエクスプレスのお店向けのインターネットニュースを眺めていると、先月に行われたサマーセールでとてつもない売り上げを記録したお店が紹介されておりました。

このお店を経営するJin氏は、ゲーム好きが高じて小型携帯ゲーム機の製造をスタートして、その後、世界的に顧客を持つアリエクスプレスへ参入。今回、初めてサマーセールへ参加したところ、これが大当たりしてセール期間中は4万台売り上げ、その後も売れに売れたこのゲーム機は1か月間で10万台も売れたとのこと。

短期間の内にアリエクスプレスを代表するゲーム機を製造販売するようになったJin氏は、この後に予定されているセールに向け、増産体制で汗を流している、と記事は締めくくられておりました。

この記事に書かれているゲーム機というのはこちらの商品だと思われ、確かに10万台以上の売り上げ実績がありますので、記事に書かれているJin氏は本当に短期間の内に勝ち組となったのでしょう。

しかし、このゲーム機は主に日本のゲーム会社の権利を思いっきり侵害することで成り立っており、中国国内のインターネットニュースとはいえ、売れに売れていることを称賛する記事にするのは不適切なように思えます。

しかし、お国柄の違いなのか、勝ち組になりたいのならばこれしかないアルとばかりに、むしろ積極的に推奨し、ゲーム機で一攫千金を狙えといったスタンスです。

勝つためには手段を選ばず、勝てば官軍の精神が深く浸透しているのがあちらの国の特徴なのかもしれませんが、そんな一端が垣間見えた、とあるゲーム機でのし上がったお店のお話でした。