
アメリカが仕掛け、中国が応戦する形で始まった関税合戦は、終息する気配は全くないものの、とんでもない税率を課すことはなくなりました。
しかし、アリエクスプレスのような個人輸入のレベルになると話は別で、購入した商品価格に関わらず、荷物1個あたりに200ドルの関税が課せられるルールが施行され、中国のECサイトからアメリカ向けの個人輸入は事実上の終焉を迎えているといっても過言ではない状況です。

アリエクスプレスは世界中を相手に商売をしておりますが、経済大国かつ、世界第3位の人口を抱えているアメリカで商売ができないとなると、これはなかなか大変な事態です。
ですので、最近のアリエクスプレスを見ていると、アメリカでの損失を他の国々で穴埋めしようとする動きが見られます。
それは日本も含まれているようで、中には製品をわざわざ日本向けにシフトしているものが散見され、その商品の一つが野球のユニフォームです。

野球観戦をする際にはひいきのチームのユニフォームを着用する文化があって、アリエクスプレスには権利を一切無視して作られた応援用ユニフォームが大量に売られておりますが、それは主にアメリカ向けのものにほぼほぼ限定されておりました。
しかし、関税の問題が出てきた頃から、アメリカのメジャーリーグ球団のものはだんだんと姿を消し、その代わりに日本のプロ野球球団の応援用ユニフォームが大量に出品されるようになりました。

これは、『アメリカ人向けの商品はこれから売れないアルが、作る工程は同じアル。だったら、日本人向けにシフトするアル』とばかりに、今まではほとんど見かけることがなかった日本球団のユニフォームが多く生産されるようになったと思われます。
ただし、これらのユニフォームは相当な粗悪品であり、なおかつ、権利的に真っ黒で税関にて問答無用で没収される類の商品ですので、買わない方が絶対に良い商品だったりするのですが、生き残りをかけるための動きがアリエクスプレスの一部のお店で見られるユニフォームのお話でした。