アリエクスプレスで日本人向けの小銭入れが外国人にしか売れていない理由の話

まずは下の商品画像をご覧いただきまして、それがどのような商品であるのかをお考えいただけますでしょうか?

日本人ならば、この商品が小銭入れの一種であり、硬貨を種類ごとに分けて持ち歩けるコインクリップであることは誰でも分かりますし、そもそも500円や50円などと記載されているので、日本人に向けて販売されていることも分かります。

このコインクリップはなかなかの人気でして、700点を超える注文が入っている一方で、日本人が購入している形跡が一切なく、それでいて、フィードバックにはポジティブな意見ばかりが並んでいる不思議な現象が起こっております。

ではもう一つご質問させていだきますが、なぜ、このコインクリップは外国人だけ購入していて、なおかつ、評判の良い意見ばかりが並んでいるのでしょうか?

普通に考えれば、日本の硬貨用に製造されたコインクリップは日本人しか必要がないので、外国人が購入して良かったと思えることなんぞ、なにも無いような気がします。

しかし、このコインクリップが売れている理由が分かると、日本へ訪れる外国人が想像以上に多いこともおぼろげながら分かったりします。

このコインクリップが外国人に売れている理由は、上のフィードバックのように、『日本の硬貨は種類が多くてよく分からん』という訪日前の外国人が挙って購入しているからでした。

たったの700人ぽっちしか買っていないとも言えますが、たかだかアリエクスプレスの1軒のお店からもう700人以上も購入し、その大半が日本へ観光に行く前に購入しているとなると、その割合は非常に高いような気がして、日本を訪れる外国人観光客は想像以上に存在しているとも考えられます。

これ以外にもアリエクスプレスには日本用のコインクリップが色々なお店で販売されておりますが、そのどれもが日本人は誰も購入していないのに、例外なくそこそこ以上に売れている痕跡が見られる理由はただ一つ、外国人が訪日する前の準備で購入していると推測されます。

2024年の訪日外国人数は最速で3000万人を突破し、4000万人に迫る勢いがあると言います。

そういえば、私が住む地域にだって、以前は日本人すら少なかったのに、目や髪や肌の色に加え、言葉が日本人とは異なる方々を最近見掛けるようになりましたから、日本は観光で成り立つ部分が相当に増えているような気がします。

アリエクスプレスには、日本人向けの商品と思いきや、日本人には全く売れない一方で、訪日前の外国人だけには大人気の商品が存在する、というお話でした。