現在の日本の物価高の要因は色々とあるものの、円安にあることが少なからず関係していると思われ、同列に比べるものではありませんが、日本人にとってのアリエクスプレスでのお買い物も円安によってお高くなっております。
アリエクスプレスの商品価格は元々ドル価格で設定されており、日本人ユーザーが商品ページを閲覧する際には自動的に日本円で価格が表示される仕組みなのです。
この日本円の価格は、円安になればなるほど掛け算をする数字が大きくなるので高くなり、円高になればなるほど数字が小さくなるので日本円の価格は安くなります。
現在は円安の世の中ですので、アリエクスプレスの商品価格は日本人にとって不利な状況なはずのですが、個人的に現在のアリエクスプレスは、相当にお安くなっている印象が非常に強いです。
私が初めてアリエクスプレスを購入したのは1ドル=100円を切っている時代で、現在のレートが1ドル=150円くらいなので、本来なら全体的に3割くらいは商品価格が値上がりしていてもいいはずなのですが、その当時と比べても今のアリエクスプレスは安い商品が多く並んでいる印象です。
とはいっても、私が安いと感じるのは安物商品のカテゴリーであり、スマホ端末などは比べようもないほど値上がりし続けていたりするのですが、PC関係のお値段はそう変わりが無かったりもします。
為替的には上昇するはずであろう商品価格が安く感じる理由は、中国国内の景気後退が考えられ、商品を製造するものの、中国国内であまり売れないために商品がダブつき、そもそもの価格が下落しているのではないかと、あくまでも個人的な考えなのですが、以前よりも今の方が安い商品が多いと感じます。
そこにきて、更なる値下がりが起こりそうなニュースが最近立て続けに報じられておりました。
まずは、アメリカが中国から入ってくる全ての製品に対して10%の関税を掛けるというものでして、この影響からアメリカ人のアリエクスプレスユーザーのみ、お値段が10%増しになるようです。
元々のお値段が安く、しかも米ドルの国で為替レートの影響のないアメリカでの価格が10%増しになったからと言ってもすぐにユーザー離れが起こるとは思えませんが、仮にアメリカ人ユーザーが離れる事態になりますと、商品がさらにダブつき、価格がさらに下落する可能性があります。
それともう一つ、EUで中国通販を規制しようとの議論があって、現状は購入金額が150ユーロまで関税が掛からないとのルールが撤廃されるかもしれないと報じられておりました。
仮に、EUの関税ルールが撤廃となりますと、EU圏にはアリエクスプレスが大勢いるためにその影響はかなり大きそうに思え、となると、商品がダブつき、価格がさらに下落するかもしれません。
現在の中国は2000年代の日本のようなデフレになる兆候が見られるとも言われますし、アリエクスプレス以外の中華通販との販売競争が相当激化しそうな気もします。
ただ、『当て事とふんどしは向こうから外れる』ということわざがあるように、都合よく予測したことはえてしてハズレてしまうのが常なので、どういったことになるのかは分かりませんが、世界各国で行われそうな関税合戦や景気後退から、アリエクスプレスで購入する日本人はさらにお得に買えるようになるかもしれない、というお話でした。