
日本の犯罪件数は20年前に比べるとかなりの減少傾向だそうですが、詐欺事件と薬物事件に関しては、報じられない日がないほどしょっちゅう耳にする気がします。
特にオレオレ詐欺に類する事件は、ターゲットがお年寄りだけでなく、若年層が狙われて被害に遭うケースが非常に増えていると言います。

犯行パターンとしては、携帯電話に警察を装った犯人から連絡が入り、ビデオ通話ができるLINEなどに誘導され、警察手帳や捜査令状、逮捕状を見せて動揺させ、うまい事を言いくるめて金銭を要求するのが主な手口だったりするそうです。
そもそもLINEに切り替えろと警察が言ってくる時点で怪しいと思うものの、映像で見せられる警察手帳はなかなか精巧だそうで、なによりも多くの人間が現物をお目にかかることがないことから、警察であるとすっかり信用してしまい、被害に遭われる方が増えているとのこと。

そんなことを踏まえましてアリエクスプレスを眺めていると、そういった詐欺の小道具になりかねない商品が販売されておりまして、それが上の画像です。
この商品には、『日本のドラマで使用されていたものと同じ作りなので、ハロウィンなどのコスプレの小道具として使ってくれアル』とのお店の売り文句が書かれております。

確かに各登場人物の写真と名前が記載されているので、コスプレの道具だと言われればそうですが、顔写真と名前をまるっきり変えてしまえば、詐欺の小道具が簡単に作れてしまう可能性がございまして、もしかすると、この手の商品が事件で使われているのかもしれません。
アリエクスプレスのコスプレの道具は、そもそも、権利的な問題が必ず潜んでいるものであり、なによりも、警察手帳のコピー品なんぞを個人輸入したら、どのような仕打ちというか、どんな国家権力を素早く見せつけられるのかは想像に容易いので、絶対に購入しない方が良いのは間違いありません。
ただし、こういったものが詐欺に使われていることを知っていれば、怪しい場面で登場する警察手帳は紛い物だとすぐに分かり、結果的に身を守ることになるのかも、というお話でした。