
アリエクスプレスは基本的に中古の商品の販売は認められておらず、新品の商品を取り扱うことが出店する際の条件になっております。
しかし、商品の性質上、中古であっても市場で取引されるモノ、例えば、車やスマートフォンは中古販売が認められており、その他にも付加価値が付いている商品に関しては中古販売が認められていて、そのルールに基づいてアリエクスプレスにて営業しているのが有名人のサイン屋さんです。
有名芸能人や有名スポーツ選手の画像に直筆のサインが書かれたモノがアリエクスプレスには色々と販売されており、その有名人は日本人も含まれております。

現時点において、最上位級に有名な日本人というと、メジャーリーグで活躍するあの二刀流の選手ですが、この選手が書いたとサインボールがアリエクスプレスでは山のように売られており、どれもこれも1万円を超えるお値段で販売されております。
選手がボールにマジックでサインをするだけなのですから、それが山のように売られていても不思議ではないものの、それが中国国内で営業しているアリエクスプレスのお店に在庫として存在するのはどんなルートから入手しているのかが興味深いところですが、商品ページに本物アルと記載されているのでそれ以上の追及は致しません。
このサインボールは、野球選手だからこそ野球のボールにサインを書いてもらう、との図式が成り立つのですが、アリエクスプレスのサイン屋さんは野球に全く関係のない有名人、しかも角度的には明後日の方向に位置するような有名人のサインボールを本物と称して販売しております。

例えば、上のサインボールは日本でトップクラスの知名度を誇る音楽ユニットのものとして販売されているのですが、音楽と野球のボールの関係性が全く見えてきません。
野球のボールにサインを依頼しても拒まない強力なコネがあり、そこから生み出されたサインボールがアリエクスプレスで売られているとの考え方がある一方で、バカな日本人ならサインボールはレアものと思い込んで買うアルヨ、との間違った発想から生み出された商品なのかもしれません。

サインボールは他にも存在しており、これまた野球とは何のかかわりもなさそうな漫画家さんのものまで販売されいて、課長島耕作や人間交差点など、多数の著書のある大御所が書いたとされるものが売られております。
数ある漫画家さんの中で、なぜこの方のサインボールなのか?との疑問の答えはなかなか導き出せそうにもなく、人選が独特すぎて、サインボール販売はかなり興味深い商品カテゴリーだったりします。

アリエクスプレスのこういったサイン屋さんは以前から存在しており、かつては有名人が不慮の事故などで他界されると、途端にその人物のサインを山のように売り出す、といったなかなか不謹慎な商売が横行しておりました。
最近では、なにが不謹慎なのかが理解できるようになったのか、人の不幸で商売をすることは見なくなったものの、独自の理論と人選で生み出されたちょっと変わったサインボールの販売はますます盛んになっている、というお話でした。
