アリエクスプレスの商品画像がAIで作れるようになったからこそ少し心配になる話

インターネットニュースを眺めていますと、アリエクスプレスを運営するアリババが商品画像を自動作成するAIシステムを開発し、販売店への運用が始まったと報じられておりました。

商品画像の切り抜きから背景の設定、さらには多言語への翻訳が簡単に行えるようになったそうで、AIシステムとしてはなかなか優秀だとのこと。

AIで画像生成するシステムは、昨年よりかなり本格的なものが続々登場しており、私のこのブログの画像の半分以上はAIに作ってもらったものを使用しているくらいですから、とても身近な存在になったことは間違いないものの、アリエクスプレスのお店で使用するとなると、ある懸念が残ります。

それは商品画像に嘘、大袈裟、紛らわしいが溢れかえってしまうのでは?というものです。

アリエクスプレスの全てのお店ではないのですが、お店の中には商品画像を偽装してお客を騙そうとする行為が以前から見られます。

例えば、上の画像は体に貼るだけで簡単に一気に痩せるという湿布薬のような商品なのですが、65kgだった女性が貼った途端に45kgにまで痩せた事例を画像で示しつつ販売しております。

画像を見る限り、二の腕当たりに貼ったところ、マイナス20kgも痩せたと言いたげな商品ページなのですが、実際にそんなことが起こるわけでもないものの、この画像のおかげで何百人ものアリエクスプレスユーザーがこれを購入している痕跡があったりします。

今までは画像をソフトで加工する手口だったのが、これからはAIがごく自然に作り出す画像で、ろくなものではない商品を販売しようとするお店が増えるような気がします。

まあ、数ドルのお金で痩せる、髪が生えるなどの事象は起こり得ないので、引っ掛かる方は少ないのかもしれませんが、先程の痩せる湿布薬は最低でも200人ほどが購入しております。

今後のアリエクスプレスでは、画像で良さそうに思えても、それが本当なのかを精査した方が良いのかも、というお話でした。