権利的な問題を回避するべく改変して売られるアリエクスプレスのぬいぐるみの話

最近のアリエクスプレスは権利的な問題を抱える商品の取り締まりを強化しているそうで、もしもそういった商品を販売すると、商品ページは即刻削除され、その販売店はすぐにお取り潰しになると言います。

しかし、このお触れは10年前のアリエクスプレスでもよく聞かれ、10年の間でいつも聞こえてくるフレーズであり、『日本において、賭博と売春と軍隊は法律によって存在しない』との文言とあまり変わらず、そこには本音と建前が存在しております。

ただ、以前よりも取り締まりが実際に強化されているようで、お店が突然お取り潰しになるケースが結構あるようです。

かといって、そういった商品の在庫を抱えてしまったお店はなんとか売らなければならず、色々な手法を使って捜査から逃れつつ販売を続けている一方で、商品自体をあえてカモフラージュさせ、新たな商品を生み出して販売するお店も増えてきました。

上の画像の商品は日本発祥のキャラクターでありながら、外国人に非常に人気のぬいぐるみでして、赤丸にある注文数2千件越えに対して、ローカルレビュー、つまり日本人のフィードバックはたったの1件しかなく、購入者のほとんどが外国人という珍しい商品です。

日本で受信料を徴取する放送局のこのキャラクターにも、当然、権利が存在する訳で、アリエクスプレスで販売されている商品にその権利の許可を取っているモノなんぞ一切ありませんから、この商品はアウトということになります。

しかし、このぬいぐるみを販売したいお店は一計を案じ、ちょっとした改変を行うことでオリジナル商品にした事例が上の画像です。

本来は猫がかぶっていたと思われるサメの着ぐるみを着用させてオリジナル商品と謳ったり、

サボテンの着ぐるみを着用させて、あのキャラクターとは似て非なるものであるとアピールしたり、

昨日まで顔をさらけ出していたプロレスラーが突如覆面を被り、今までのキャリアからその人格までも別のレスラーになってしまうが如く、パンダの被り物を着用させて、あのキャラクターでは決してないことをアピールする手法が見られるようになりました。

人間が社会で生きていく上で、絶えず品行方正でいることはなかなか難しいのは分かりますが、アリエクスプレスはグレーゾーンの幅が世間より大きいため、それが見たことのない商品を生み出す土壌になっているのかもしれないぬいぐるみのお話でした。