もっとちゃんとやれと指摘したくなるあの日本人メジャーリーガーの偽物サインボールの話

もう1か月以上前の話ですが、アメリカメジャーリーグ・ロサンゼルスドジャースに所属する大谷翔平選手が、50号のホームランを打った際のボールがオークションにかけられ、6億6千万円以上の金額で落札されたと盛んに報じられておりました。

たかが野球のボールに7億円弱の価値があるのか?、はたまた、50号の記念というプレミアを加味すれば、7億円以上の価値は十分にあるなど様々な意見がありましたが、ただの野球のボールに6億円以上の価値を見出した人間が存在したことだけは間違いありません。

値段が値段だけに50号のホームランボールだけがやたらと取り上げられておりますが、大谷選手に関するグッズはどれもこれも需要がかなり旺盛で、特に本人がサインしたものに関しては総じてプレミアが付く事態となっております。

直筆のサイン色紙やサインボールは数万、場合によっては数百万単位で取引されているようで、チョロチョロとサインペンを数秒間動かすだけで大きな価値を生み出してしまうのですから、これは錬金術のようなものです。

ただし、この錬金術にあやかって短絡的に儲けようとする人間が多いのも事実でして、ニセモノがかなり出回っており、印刷技術の向上から全く見分けがつかない色紙やサインボールも存在すると言います。

そして、このビッグウェーブに乗らんとするアリエクスプレスのお店も存在し、本人直筆だというサインボールが販売されております。

しかし、このサインボールを買う人間は絶対に現れないと断言できるほどの酷いクオリティでした。

まず、商品名が『K-popサイン入り野球ギフトディスプレイボックスc、手、署名付きオハニ、翔平』となっており、枕詞のように使われているK-popの意味が分かりませんが、その後の文面からおそらくは大谷翔平のサインボールであることを示していると思われます。

また、商品の詳細ページには正真正銘の本物であることがちゃんと明記されており、誕生日やクリスマス、結婚記念日のプレゼントに最適だとも書かれております。

そんなことを踏まえた上で、ボールに書かれている文字を見て、あの大谷選手の本物のサインボールだから1.5万円だして買っちゃおう、と思える人間は誰もおりませんし、結婚記念日にこんなものを贈ったら、その場で離婚届を叩きつけられそうです。

アリエクスプレスには客を騙して儲けようとするお店が、少数ではありますが存在するものの、やるのならもう少しちゃんとやれと注意したくなるお店も存在している、というお話でした。