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アリエクスプレスには『返金保証』があるから安心して購入できる側面は多分にありますが、このルールがあるからこそ、良からぬことを考えるお店も存在します。
今回は、返金保証のルールを逆手に取り、商品代金だけを奪おうとするお店の手口についてのお話です。
返金保証は、購入した商品に納得がいかない場合と、指定された期日内に商品が届かない場合で商品代金が返却されるシステムですが、自動的に返金が行われるわけではなく、購入者自身が返金の手続きを行う必要があります。
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これを言い換えると、『購入者が返金作業を行わなければ商品代金は返却されないだけでなく、購入者が気付かなければ商品代金はお店に支払われる』とも言え、商品代金を取り返すことすらできなくなることだってあります。
また、粗悪品が届いたから返金をしてもらおうと思っても、商品代金が無条件で全額返ってくるかが分からないのもこのシステムであり、商品が購入者のもとへ届いてしまった以上、その粗悪品を中国のお店へ返却しなければ全額返金にならないことがあります。
日本へ届いた荷物を中国へ返却する際の配送料は基本的に購入者の負担となり、配送料を支払いたくない場合には半額しか返金されないことも多々あります。
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こういったルールが存在するアリエクスプレスの返金保証をお店が悪用することがあります。
まず、お店が商品を発送して75日間以内に商品が届かなかった際に返金となる場合に行われる手口は、お店がそもそも商品を発送しないというものです。
商品が発送されなければ届くことは絶対にありませんが、この場合でも75日間が経過した時点で購入者自身が返金作業を行わないと返金されませんから、もしも商品を購入したことを忘れてしまっていたりすると、商品代金は自動的にお店へ支払われることになります。
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以前よく見られた手口は、他よりもかなり格安で商品を販売し、数百件、数千件の注文を取ったうえでその注文の全ての商品を発送したふりをしつつ、実際には商品を一切発送しないもので、大抵の購入者は商品が届かないために返金作業を行うものの、注文したことを忘れてしまった購入者の代金はお店に支払われてしまう、ということがありました。
閉店する前の荒稼ぎをしようとばかりにこんなことを行うお店が以前は結構存在しており、最近ではあまり見掛けなくなりましたが、なかなか届かない荷物がある場合には注意しておく必要があります。
もう一つは、粗悪品を送り付けて商品代金の半額を奪おうというものです。
先程も申し上げましたが、全額返金を求める場合、商品が届いてしまったら基本的には中国のお店へ返送しなければならず、返送したくなければ半額だけの返金の裁定が下ることがかなり多くなります。
このルールをお店は悪用し、わざわざ中国まで返送してくることはかなり少なく、半額返金になることを知ったうえで粗悪品を送り付け、半額分の商品代金を奪おうとする手口です。
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ただし、最近ではこの手口を行うようなお店に対しては無条件で全額返金の裁定が下るようになっており、被害に遭うことは相当少ないと思われますが、こういったことを行うお店がアリエクスプレスには存在することを知っておいても損はありません。
アリエクスプレスの『返金保証』は購入者を守るルールなのですが、運用方法によってはお店に代金が自動的に入ってくるものだったり、まともな商品を送らずに代金を得ることができたりするものにもなります。
日本の通販ならば考えられないことが、アリエクスプレスでは平気で起こることも、頭の片隅に入れておくと、いざ発生した際に安心かもしれません。