電動キックボードとスーツケースが合体した奇妙な乗り物が10数万円で販売されていた話

先日ニュースのヘッドラインを眺めていると、大阪で電動キックボードを公道で走らせていた人間を初めて無免許運転で検挙した、とのニュースが流れておりました。

日本の道路交通法において、電動キックボードは原付に分類されるので、公道を走るためにはナンバー登録が必要になり、ヘルメットの装着も義務付けられ、なによりも運転免許証が必須であり、車両である以上は歩道を走行することはできず、公道を走行するのなら交通ルールを厳守しなければなりません。

電動アシスト付き自転車のように、一方通行を逆走しようが歩道を走ろうがなんのお咎めもなければ、電動キックボードはかなり普及するアイテムになりえるような気がしますが、現状のルールでは日本において普及するのはなかなか難しいように思えます。

一方、中国はというと、電動キックボードや電動スクーターまでもが免許の要らない乗り物となっており、日本でいうところの電動アシスト付き自転車と同じ立ち位置となっていて、大勢の人間が利用していると言います。

電動キックボードやスクーターの需要が大きければ、製品は大量に製造されるようになって商品価格は安くなっていき、ますます使用する人間は増えていきます。

また、それに伴って派生商品も数多く開発されるようになるからなのか、アリエクスプレスには電動キックボードとスーツケースが合体した奇妙な乗り物までもが売られるようになりました。

この商品の見た目はキャリーカート式のスーツケースなのですが、車輪が通常のスーツケースのものとは太さが違うだけでなく、ハンドルも収納されているのでこれを引き伸ばせば走行する準備は完了、内蔵されたバッテリー駆動で人間が乗ることが可能になるシロモノです。

時速8km、走行できる距離は9kmほどですが、このスーツケースの重量は7.5kgとかなりの軽量で、商品ページの動画を見る限り、自転車程度のスピードですいすいと走っております。

しかも10万円強ほどのお値段で売られていて、なにかとても安そうに見えてしまい、便利そうにも思えてしまいました。

この電動式スーツケースは、日本では原付規格になってしまうのかは分かりませんが、公道を自由に走れることは絶対にないと思われます。

しかし、こういった商品は高齢化社会に突入している日本に有効な商品にも思え、しかも時速8kmしかスピードが出ないのならば、高齢者用乗用カートとあまり変わらないので許可しても良いように思ってしまいます。

ただし、動力に結構大きめのバッテリーを積んでいて、製造している会社の志が高いのか低いのかまでは知る由もないので、突然の火柱がバッテリーから吹きあがって別の大事故が起こりそうな気もしますけどね。