
容量偽装のポータブルSSDというと、アリエクスプレスユーザーにとっては何の珍しい事でもないように思え、なぜなら、容量を偽装された記憶媒体はかなり以前より、ごくごく普通に売られているからです。

例えば、2TBのポータブルSSDがご新規のユーザーの場合、たったの148円、しかも送料無料で購入できる、なんて商品ページがアリエクスプレスにはごくごく当たり前に存在しており、その露出度は割と多めだったりします。
2TBの記憶容量がありながら、お値段がたったの148円はやり過ぎであり、『あまりにも安い=その安さはネガティブな部分が大いに隠されている』という、アリエクスプレスの不文律がぴったり当てはまり、これは絶対に買ってはいけない商品になります。

なぜ、購入してはならないのかといえば、外見はポータブルSSDでも、中身は10年以上前の中古のUSBメモリ、あるいはマイクロSDカードが使用され、しかも容量は8GBとか4GBでかなり低速なものが仕込まれております。
そして、これをパソコンなどに接続すると、容量だけは2TBと表示されるも、実際には8GBしかないゴミのようなUSBメモリであり、実際には7GBくらいで、しかもかなり低速にしか動きません。
また、7GB以上の記憶容量を超えると、初めに記憶した部分を自動的に消去したりするので、何一つ良い部分がなく、安かろう悪かろうを地で行くただの容量偽装品だったりします。

こういった商品はアリエクスプレスというか、あちらの国には古来から存在するものですが、今更というか、今月に入ってから国民生活センターのホームページにて、ポータブルSSDの注意喚起が掲載されておりました。
注意喚起がなされるということは、この手のSSDが日本国内にもかなり流通し始めていると考えられ、被害者はかなり多くなるような気がします。

アリエクスプレスのフィードバックを見ても、『2TBのSSDをありがとう』といった肯定的なコメントをよく見掛けるのですが、この手の商品はパソコンに差し込んだだけ偽装していることが見破られるようには作られておりません。
先程も申し上げましたが、裏工作をちゃんと施しており、使っている途中で偽装がようやく発覚して、その頃には泣き寝入りとなってしまう事例が相当に多いと思われます。
この手口がアリエクスプレスで多く見られるようになったのは2022年頃のように記憶しておりますが、それから3年が経過して、日本でも被害が出てきているようなので、安いのに大容量の記憶媒体は要注意、というお話でした。