プリントヘッドがインクで固着して印刷が全くできなかったHP Deskjet 3520をシャワーでお湯洗いしたら復活した話

私の知り合いが年賀状を印刷するのにプリンターを貸してくれと言ってきたのは11月の後半の事。

なんでも、今まで使っていたインクジェットプリンターが印刷できなくなったものの、プリンターは年賀状だけでしか使っていないため、年に一度の事ならば新しく購入するよりも私から借りた方がお得だと言います。

確かに我が家にもインクジェットプリンターはありますが、知り合い宅よりも使用頻度が全然なく、覚えている限りではもう3年くらいは動かしておりませんので、貸したい気持ちはあるものの、ちゃんと動くのかどうかは一切不明です。

我が家でのプリンターは、HP Deskjet 3520という、もう10年くらい前にコストコで捨て値で売られていたもので、安物だからなのか、プリントヘッドにインクホルダーが詰まって綺麗な印刷がすぐにできなくなってしまい、それを解消するためにはインクを使用してクリーニングを行わなければならず、結果、すぐにインクがなくなってまたインクを買うことになってしまう、メーカーの思うつぼな結果に陥りやすい機種だったりします。

ですので、私はアリエクスプレスで買った永久的に使えるチップが搭載された補充式インクカートリッジを使っていたのですが、プリンターで印刷すること自体がなくなって押し入れにしまい込んでました。

知り合いに言われたのでダメ元でHP Deskjet 3520の電源を入れてみましたが、通電はちゃんとできたものの、やはり印刷は全くできませんでした。

この症状は間違いなくプリントヘッドにインクがべったりと固着して詰まっていると考えられ、本来ならばインクを使用してのプリントヘッドをクリーニングを行うところですが、3年間未使用で汚れたままのプリントヘッドならば、プリンター本体からプリントヘッドを外し、お湯で激しく洗浄してみた方が直る可能性があるようなな気がします。

HP Deskjet 3520を分解するにあたり、ネジがトルクス(星形)になっているため、ここに少しハードルがあったりしますし、上部のトレーと本体を繋ぐプラスチックの部品を外す時に相当な力が必要だったり、プリントヘッドを繋ぐコネクターがやや外れ難かったりするものの、プリントヘッドは割と簡単に外すことができます。

外れたプリントヘッドをお風呂場へ持って行き、基盤が濡れることは一切気にせずにお湯のシャワーで水圧をかけてどんどんインクを流し、出なくなったら洗面器に熱めのお湯を入れて3時間ほど漬けておき、3時間が経過したら、再び、プリントヘッドを上下に振りながらシャワーでしつこくインクを流すと、固着は完璧に取り除けます。

そして、次に重要なのが水気を完璧に取り去ることでして、濡れた基盤の方は数時間で乾燥するものの、インクの出入り口には見た目には乾いていても相当な水分が奥底に残っているため、エアダスターを使って奥に溜まった水を吹き飛ばすことを3回以上行い、それから最低でも2日間ほど自然乾燥させた方が間違いはないと思います。

完璧に水気が取り除けたら、プリントヘッドを元の位置に戻してインクをセットし、プリンターが起動することを確認後に『プリントヘッドをクリーニング』を複数回行うと、新品の時のように非常に綺麗なカラー印刷ができるようになりました。

HPのプリンターに限らず、インクジェットのプリンターで印刷がうまくできない時の大半はプリントヘッドにインクが固着しているからであり、これを綺麗に取り除けば大抵は復活するような気がします。

ただし、HPのプリンターのようにプリントヘッドを外すこと自体は難しくないものの、外すまでに工具が必要なものあったりして、容易には外させない意図が見える機種もあります。

まあ、こういったことは不動になる危険性も踏まえて自己責任で行うものなのですが、ダメもとで捨ててもいいやと思えるのならば、プリントヘッドをシャワーでお湯洗いすると、完全復活する可能性があるのでやってみる価値はありそう、というお話でした。