アリエクスプレスから届いた荷物は相当な距離を旅をして日本に到着していた話

アリエクスプレスで安物の送料無料商品を購入すると、大抵は普通郵便で発送されます。

かなり以前のアリエクスプレスの普通郵便は、China Postという中国国営の郵便が使われるのが大半で、中国各地に点在する郵便局から北京や上海、深センなどの大都市に集められ、そこから日本へ向けて発送されるため、余程の辺境の地から発送されない限りは2~3週間程度で荷物が届いておりました。

その後、China Postがあまり使われなくなり、第三国を経由してから日本へ届く配送方法がメインとなって、経由する国によってはとんでもなく時間が掛かることが結構ありました。

例えば、iPhoneの替バッテリーを買ってみたら、なぜかスウェーデンポストで発送され、その名の通りに中国から北欧のスウェーデンをわざわざ経由して、2か月後に日本へ届いたことがあります。

また、カーゴパンツを買ってみたら、なぜかオランダポストで発送され、ユーラシア大陸を無駄に横断してオランダに到着してから1か月以上経った頃に日本へ届いたこともありました。

日本人が仮に中国へ荷物を発送したいのならば、まずは郵便局へ行くことが思い浮かび、あとはヤマト運輸や佐川急便に問い合わせをしてみようか?と考えるのが一般的です。

『よし、今回はスウェーデンポストで送っちゃおう』と考える日本人は誰一人いませんし、オランダポストの窓口自体が日本のどこを探しても存在しないのですから、中国という国の配送方法は日本と大きくかけ離れているのでしょう。

また、アリエクスプレスの普通郵便は、コストカットのために中国から東南アジアや中央アジア、南太平洋の国々を経由することが非常に多く、発送されてから1カ月くらい掛かるのが当たり前でしたが、現在では若干早めの3週間程度で到着するようになりました。

たとえ1週間でも以前よりも早く届くことは良い事ですが、今回我が家に届いた荷物が経由してきた国は、日本から遥かに遠いアフリカを経由してきました。

普通郵便で届いた荷物には、大抵、複数の宛名ラベルが貼られており、仮に3枚のラベルが重ね貼りされているのなら、2か国or3か国を経由して日本に届いた証拠となります。

そんなことを踏まえまして、私に届いた封筒にはNon priority small packetと書かれており、貼られていたラベルを見てみると、Equatorial Guineaという見掛けない国名のアルファベットが記載されていました。

また、追跡番号の末尾のアルファベットは国コードを表しますが、GQというのは見たことがなく、調べてみると、この表記は赤道ギニア共和国のようで、追跡番号を色々なサイトで検索してみましたが、何の情報も出てきません。

Googleマップで赤道ギニアを調べてみると、アフリカ大陸の大西洋側のちょうど真ん中くらいに位置する、カメルーンとカボンに挟まれた国であることが分かりました。

封筒に貼られていた他の宛名ラベルも剥がしてみると、中国・広東省の広州市に存在するお店から商品が発送されたことが書かれていましたので、この届いた荷物が歩んだ道のりは、広州市からアフリカの赤道ギニア共和国を経由した後、日本の我が家までたどり着いたことになります。

上の地図で見ていただければその距離感が何となくお分かりいただけると思われますが、送料無料で数百円の商品代金しか払っていないのに、荷物とはいえ、こんなにまでも長旅ができるカラクリは全く持って不思議な限りです。

今も昔も安物で送料無料の商品は普通郵便が使われておりますが、中国と日本は隣国であり、東シナ海を渡れば日本へすぐ着くにも関わらず、わざわざアフリカ大陸の西側を経由してから日本へ届くようになった、というお話でした。